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縁もゆかりも無かった金沢が大好きになったワケ

2017年、夏。

異動先での仕事が上手くいかず、体調も崩してドロップアウト。

仕事も人間関係も自分自身も、すべてがいやになった。
このままどこかへ行ってしまいたい。
ひとりになりたい。

そうだ、ひとり旅に出よう

金沢へひとり旅に行くことを決め、すぐに宿をとった。
好きなアーティストのライブツアーがあると、地方公演にも行ってしまう私は、こういうフットワークが軽い✌️✨

ところで、なぜ金沢か。

長野の山奥で星を眺めるのもいいなあ、と思ったけれど、なんせ私は運転免許を持っていない。
レンタカーを借りる以前の問題だった。🤔
一人になりたいから、車を運転できる人を連れていくのも違う、バスツアーなんて論外……

じゃあどこなら一人で行けそうか考えたら、金沢だった。
ネットで調べても、観光客が多いからバスもたくさん走っているし、なにより一人旅におすすめ!って書いてあったから🤙

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市内のホテルをとって
一日目はおいしいものを食べて、少し観光して、和菓子作りと金箔工芸を体験をする
二日目は、朝から観光名所をめぐって、加賀友禅の着物を着せてもらって、おいしいものを食べる


今思えば、もう少しゆっくり滞在してもよかったのに、初の一人旅は一泊二日の詰め込みプランになっていた😳😳
ドロップアウトしたから、どこか不安で焦る気持ちがあったのかも知れない。

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思いを込めた芸術

この和菓子体験が楽しかった(^0^)♡♡
少し強面でふくよかな”The職人”って感じの職人さんが、ユーモアを交えてデモンストレーションしてくれる。
私は一番前の、職人さんに1番近いところで手つきを見ながら作った。

周りはカップルとか、学生のグループ、小さい子どもを連れた家族が多かった👨‍👩‍👦👩‍❤️‍👨
女子一人は完全に浮いていたと思うし、内心ちょっと寂しかったけど🥺
そもそも一人になりたくて来たんだから。

包装されたおまんじゅう以外は、全てわたしが作ったお菓子。なかなか上出来!!
これを次の日には食べきらないといけないなんて…儚い。儚すぎる( ˘˘̥ )
作り手が思いを込めて作ったお菓子が誰かの手に渡る。和菓子も芸術と同じなんだなあ、と思った。

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これは初日の夕飯。
市場って閉まるのが早い。この時はじめて知った( °_° )夕飯は近江町市場でって考えていたから、19時前に戻ったのに、ほとんど閉まっていた。

まだ空いていたお店で食べた海鮮丼と治部煮。
この治部煮が私にはあったかくて美味しすぎて、涙が出そうだったことを覚えている🤭
理由はよく分からないけど、こんなに美味しいものを食べることが出来て幸せだった。

もし誰かと来ていたら、リアルタイムで共有出来ていたんだなあ。
1人になりたいけど、やっぱ寂しいもんだなあって思ったりもした。

こんなご縁がありました

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夕飯の前に寄った金箔工芸店で手作りしたお皿。
金沢のキャラクター”はちまんさん”が可愛い(*´﹀`*)

確かこれはステンシルみたいになっていて、金箔と重ねて削ったり剥がしたりして作るのだけれど、なかなか神経を使う。

ここで奇跡の出会いがあった。
この金箔の歴史とか、お皿作りを教えてくれたお店の方が、フランクにたくさん話しかけてくれた。
なんだかお母さんみたいで、ついつい、ドロップアウトしちゃった話まで聞いてもらった。

その中でどこから来たの?という話になり、地元の話をすると

えー!?私も昔、そこに住んでいたの!
結婚してこっち(金沢)に来たから
もう何十年も前のことだけどね。

まさかの金沢で地元トークに花が咲く。
はるばる新幹線に乗って、たまたまやってきた金沢で、こんな出会いがあるなんて。
こういうのを『ご縁』って言うのだと思う。

ドロップアウトした話をしても、共感してくれて
励ましてくれて、未来を見据えてくれて。
なんだか初めて会ったのに、ずっと前から知っているような、不思議な空間だった。ありがたい。

また金沢に来たい。そう思えた。

出会いに恵まれた旅

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これは二日目の朝一。
兼六園についてすぐ、団体のバスツアーで来ていたおじ様おば様が「ここで撮ってあげるよ!」とすかさず撮ってくれた写真。

私は頼んでもいないし、1度は大丈夫ですよ~と断ったのだが、一人でいるのが物珍しかったのだろうか(笑)
私もこれもご縁かななんて思いながら撮ってもらった。

ここではモザイクをかけているが、カメラロールを見返すと、いい顔をしている姿が残っていた。
撮ってくれたおじ様おば様、どうもありがとうございました。

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その後によった洋食屋さんでは、北海道からきた他のお客さんやお店の人とお話することもあった。

加賀友禅会館では、自分で着物と帯を選べたのでお店の人と一緒にいくつか色を合わせた。
お店の方には「色の組み合わせやセンスがいい!なにかそんなお仕事されているの?」と言われて、嬉しかったのも思い出。

これも撮ってもらった写真だが、これまたモザイクの下は我ながら、とてもいい顔をしている。とっっても盛れている🤤
そして漂う若女将感🤣
次の仕事が見つからなかったら、女将養成所にでも行こうかと思った(笑)

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縁もゆかりも無かったけれど

金沢で出会った人たちは優しくて、
景色や食事はいやなことなんて包み込んで、忘れさせてくれた。

ひとりなりたくて一人旅に出たはずなのに、旅先でたくさんの人達に出会って、笑顔を増やしてもらった。一人でいることの方が、実は難しいのかもしれない。

旅行に行く前は思い入れも、縁もゆかりも無い金沢だったけれど、今では『縁まみれ』だと思うくらい。
たった一泊二日しかいられなかったけれど、私の大好きな街。
また気軽に、新幹線に乗って遊びにいける日が一日でも早く訪れますように✧︎*。

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