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読書メモ:GitLabに学ぶ世界最先端のリモート組織のつくりかた【田中 脩平 / Shuhei Tanaka】

こんにちは、エンジニアの田中です。
2023年の春にMarvelへ転職し、Webアプリの開発やデータ基盤の構築に取り組んでいます👨‍💻
今回はリモートワーカーが多いMarvelに相応しい本を読んだので、その読書メモをつけてみました📝

書籍


目次
・本書内容に関するお問い合わせについて
・はじめに 最先端の組織づくりに再現性を持たせる
・監修の言葉
・会員特典データのご案内
1. リモート組織のメリットを読み解く
   1. 世界最先端のリモート組織「GitLab」
   2. リモート組織によって得られるメリット
2. 世界最先端のリモート組織へ移行するためのプロセス
   1. リモート組織を構築するためのプロセス
   2. リモートワークで発生する問題と対策
3. GitLabが実践するリモート組織を活性化させるカルチャー醸成法
   1. カルチャーはバリューによって醸成される
   2. コミュニケーションのルール
   3. リモート組織におけるオンボーディングの重要性
   4. 心理的安全性の醸成
4. GitLabが成果を出すために実践している人事制度や業務ルール
   1. 個人のパフォーマンスを引き出す
   2.  GitLab Valueに基づいた人事制度
   3.  マネージャーの役割とマネジメントを支援するための仕組み
   4.  コンディショニングを実現する
   5.  L&Dを活用してパフォーマンスとエンゲージメントを向上させる
・おわりに GitLabの考え方を自社に取り入れる

千田 和央 (著), 伊藤 俊廷 (監修), 佐々木 直晴 (監修)『GitLabに学ぶ 世界最先端のリモート組織のつくりかた ドキュメントの活用でオフィスなしでも最大の成果を出すグローバル企業のしくみ』


どのような書籍か

リモート組織を実現するためのノウハウ本📚
GitLab社をお手本に、自社のフルリモート化に取り組んだ著者が、日本企業に合う形で実践してきた施策とその背景を解説している🔍


この書籍を読んだきっかけ・動機

フルリモートの案件に参画中に本書が発売され、X(Twitter)で話題になっていたことがきっかけ👀
新型コロナの蔓延以降、フルリモートではないにしろリモートワークの経験自体はあったが、外出自粛や出社規制が緩和された今後も、勤務地・住居地に縛られないリモートワークで働くために、リモートワーク・リモート組織のプラクティスを知っておきたかった。


この書籍を読んで考えたこと

対象読書はリモートワーカーだけじゃない

本書は想定する読者を「経営者や人事、マネージャー、チームリーダーなど、より良いチームづくりに努力しているさまざまな方」としている。
自身も「リモートワークをしている人、リモートワークを実施している企業に転職したい人」向けの本だと思って読み始めたが、オフィスワーカーだからといって同期的な業務・コミュニケーションだけをしているわけではない。リモートワークの組織に限らず、オフィスワーク中心の組織でも活用可能な内容だった。

体感したハイブリッドリモートワークの問題

『全社員がフルリモートではなく、一部のメンバーはオフィスに出社している。』ようなハイブリッドリモートワークの場合、リモートワーカーとオフィスワーカーに格差が生じ、組織の重心がオフィスに偏ってしまうという。
現職・前職ともにハイブリッドリモートワークに該当するが、実際に感じた問題は次の3つ。

・情報へのアクセス格差が生じる
・キャリアと能力開発の機会に差ができる
・オフィスを中心としたカルチャーが形成されやすい

これらの問題はコミュニケーションや意思決定の場がオフィスで行われることに起因している。
オフィスワーカーがリモートワーカーに情報やルールを発信する場合、オフィスワーカーだけの共通認識が欠落していたり、オフィスワーカーだけの暗黙の了解が前提になっていることが多い。
新型コロナウィルスの蔓延によってリモートワークを導入した企業が多いため、リモートワークをオフィスワークの補完するものとして捉えている傾向が強いが、リモートワークありきで組織を考えるという発想の転換が必要なのだろうと思う。

メンバーが個人で行えるコンディショニング

GitLabでは「パフォーマンス」と「成長力」の2つを軸にした評価を行なっている。
成長力の定義は、特定の期間で生産性を高めたり、より大きな価値を発揮できるようになるための「行動を取っているか」。

GitLabが定める「成長力の柱」のチェックリスト
・適応性
   1. 状況の変化に適応できていますか?
   2. 自分の役割でさらに成功するために新しいスキルを習得しようとしていますか?
   3. プレッシャーの下であっても効果的に新しいことを学ぶ有能さを示していますか?
・拡張性
   1. 自分の役割の範囲外の領域にも関心を示していますか?
   2. 昇格や違う役割を担うために役立つ新しいスキルの習得に取り組んでいますか?
   3. 「ストレッチ」なプロジェクトや計画に自発的に参加していますか?
   4. 他のメンバーをコーチング、メンタリング、リードしていますか?
・一貫性
   1. 一貫して成果を出し続けていますか?
   2. コミットメントを最後までやり遂げていますか?
   3. 頼りになりますか?
・セルフ・アウェアネス
   1. フィードバックをルール通りに効果的に受け取っていますか?
   2. 自分の強みと改善点を認識していますか?
   3. 改善すべき領域のギャップを埋めるために取り組んでいますか?
   4. 意思決定において、健全な判断を示していますか?

前職はそこそこ規模の大きい企業で部署やグループの多い縦割り文化だったからか、技術力を高めるより業務ルールに適応することが評価の中心だった。
反面、現職は1on1で個人の成長力をキャッチアップしてくれているし、ちゃんとキャッチアップしてくれていることでモチベーションが上がり、ますます成長力が伸びるのだと感じた。

まとめ

前職ではオンボーディングやジュニアエンジニアのコーチングを行っていた。
半年前に転職し、今はマネジメントから離れてプレーヤーに徹しているが、自身の知識・技術力を伸ばすだけでなく、マネジメントや組織開発の面でも組織に貢献できる自分でありたいと改めて思った。
現状はただの1エンジニアに過ぎないのでいきなり組織を変えることはできないが、小規模な提案やインフォーマルコミュニケーション(チャットでの雑談、社内イベントへの参加)などには、引き続き積極的に取り組んでいこうと思う👍


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