お受験やインター受験を辞めて、公立小に行くことを決めた理由①

まもなく小学生

娘の英語教育についてこれまでもたくさん記事を書いてきました。あっという間に年長の冬です。まもなく小学生準備も始まるので、共働きの我が家では学童を駆使しながらどう生活スケジュールを立てるかを今から考えているところです。
そんな中で、民間学童の中に英語に特化したところもあるためそういったところを使うか、それともこれまでのように「おうち英語」として自宅でできる範囲の教育+オンライン英語をするか、はたまた「おうち英語」の発展形としてホームスクーリングの教材を使いながらネイティブと同じ学年の子の「国語」として学ぶか。(例:昼まで小学校、放課後に自宅でホームスクーリング)今はこの辺を考えていますが、そこに至るまでにあえて排除した選択肢があるので、今日はそれを書きたいと思います。まず①は、小学校としてインターナショナルスクールを選択しなかった理由になります。


日本のインターナショナルスクールを選択しなかった理由

わが家がインターナショナルスクールを選ばなかったのには3つ理由があります。

  1. (当たり前ですが)学費が高い。しかも長期休みが多い。そこにかけた分のメリットを得られるかどうかに疑問を持ちました。私はお金をかけるなら高等教育以降にしたいというのがあります。私たちは平凡なサラリーマン夫婦で子供も複数いるので、Budgetには限りがあります。子供には最終的にglobalなオプションを増やしたいという目的の教育をしているので、しりすぼみ的に日本に収束していくようなことは避けたいのです(意思をもって日本を選択することは歓迎)。そのためには小学生の間はなるべくお金をかけず、中高で海外大学がある程度視野に入る学校に身を置かせたい。そう考えた時に、小学生の間のインターナショナルスクールで学習するカリキュラムにどれだけの価値があるのか?が疑問となりました。それなりの学力と語学力があればミドルスクール以降でも国際教育の中に入ることができるのではと考えました。ミドル以上といえど日本にあるインターナショナルスクールだと狭き門になるので、ボーディングスクールも入れた世界各国の学校が選択肢になります。オンラインや自宅学習で同等のものを得られるかどうかは分かりませんが、高等教育に比べると初等教育は比較的他手段が取りやすいもののように感じました。そもそも日本の小学校も悪いものでは無く、給食があり、運動をする時間があり、インター環境で難解になりがちな漢字を含む基本的学力も得られます。それに加え学校外で語学力と思考力をある程度習得できれば、中学以降で留学も視野に入れることができるためコストパフォーマンスが良いと考えました。また、これはうちが幼少期に2年ほどインターナショナルスクールプリスクール(名門校ではないものの、高等部まであり国籍豊かなインター校 in タイ)に入れたことがあり、そこで良くも悪くもインターナショナルスクールに過度な期待をしていないこともあるかもしれません。インターナショナルスクールに入れただけでは子供が国際人になれないとまでは言いませんが、親も国際人になる努力が必要になります。通わせて丸投げしておけば良いという安易な環境ではなく、例えば宿題を見ることもそこそこ大変です。そして学費の半分は人脈のために払っていると言っても過言ではありません。それくらい、自発的に活用してなんぼという場所なので、ある意味別のルートから人脈や学習テクニックを習得できればインターナショナルスクールに通う必要はないとも言えます。語学力向上だけであれば、「おうち英語」でも十分です。また、インターナショナルスクールの学費と同じくらいの費用を他に使って他の体験をするという方法もあると思います。例えば日本の小学校に通いながら、定期的に海外旅行や海外体験をするということなど。そういったところで海外の友達を作り、人脈を広げて語学学習のモチベーションを高め、将来の目標を作っていくという方法がとれれば、インターナショナルスクールを通らなくても問題ないと考えました。

  2. 共働きで長い長期休みを乗り越えたり学校活動に参加することはあまり現実的でない。
    インターナショナルスクールは親が参加してサポートする課外活動がかなりあります。学校のイベントにどれだけ(親が)積極的に関わり、サポートできるかを面接で言うことは大事と言われているほどです。それらは楽しいっちゃ楽しいと思いますが、私はフルタイムで働いているし、夫がそういうのを好むタイプでなく、母親だけで活動に参加するとしてもさみしく、時間とお金の融通の利くような状態でないと現実的でないと考えました。せっかくこれだけの学費を払って通うのであれば、学校を親子で大満喫するくらい関わらないと勿体ないと思います。スクールバスに乗せて帰ってきてという姿を見るだけで学校での様子を知らなかったり先生や他の保護者との関わりが薄い日々を過ごすとなってしまうのは残念。それであれば、こまめにレポートをくれるような民間学童の英語やアフタースクールの方がコスパがいいかもしれません(受け身でいられる点でも、楽です)。ワーママをしている以上、どこまで学校に関われるかをコミットする自信がありませんでした。小さく見えて、実は結構これは大きい理由かもしれないです。

  3. (そもそも)入るのが難しい。うちの娘は最後にインターナショナルスクールに通っていたのが3歳のころであり、日本に帰国してからは私も仕事に復帰したので認可保育園に通っています。日本国籍を持った子で一般的な保育園に通っている子の受け入れを簡単にしてくれるようなインターナショナルスクールは、日本において、いわゆる老舗と言われるような名門校の中には存在しないと思います。しっかり推薦状を書いてくれるようなプリスクールに通っておき、入学の1年前に受験・面接を行ってやっと入れるというような世界です。そこまでの対策をしなくても入れるインターナショナルスクールがあったとしても、それは新設校で中等部以降が存在しないような小規模なインターナショナルスクールだと思います。すると、1.で述べたような人脈のメリットにまず陰りが見えてきます。中等部以降がない場合はその先の進学先を探す必要が出てくるため、実際に日本に住んでいる外国人の場合は入学を避ける傾向があるためです。ふたを開けてみると、そのような小規模インターには最終的に日本の中学校に進んでいくような日本人の子ばかりが集まっている、となりがちです。そこで得られることは日本人同士が英語で話すことと、そしてカリキュラムが文部科学省の指定に沿っていないということであるならば、それは学校外の例えば民間学童の英語教室やアフタースクールなど、習い事の方でもカバーできるのでは・・・と思ってしまうのです。話の方向がそれましたが、せっかくインターナショナルスクールに入るのであれば中等部以上も併設しているまともなインターナショナルスクールがいいと考えたものの、そこに入学するのは今の我が家の状態だと非常に困難(日本国籍のみしかないこと、プリスクールに転園したり推薦状を貰ったりと環境を変えないといけなくなること)と判断しました。

3つと書いたものの、番外編として
4. 日本でインターナショナルスクールに通わせると年間200万円以上かかりますが、物価の安い国のインターナショナルスクールであれば学費が80万円ほどで済むケースがあります。有名なのがマレーシアのインターナショナルスクールです。実は下見がてら旅行で子供を連れてマレーシア視察をしたこともあります。元タイ駐妻としては、タイもインターナショナルな環境を持つ学校がたくさんあるため、広い視野で考えると東南アジア諸国も一通り検討対象に入れてみると面白いかもしれません。我が家でもマレーシア・タイはかなり有力候補でした。しかし最終的にそこに踏み切るには、今の環境で失うものが多すぎる・・・ということで断念しました。今は夫婦二人とも会社員であり、リモート勤務可能ではあるものの日本居住が必須となっています。1か月ほど海外から働くくらいだったら可能かもしれないものの、長期で子供の就学とともに移住となるとどちらかが仕事を辞めて保護者ビザとして帯同していくことがやはり一番現実的な案でした。ラッキーなケースがあるとすれば夫婦のどちらかの駐在が決まることですが、その場合はどちらかのキャリアを中断することになりかねません。(中断せず、別居するという手もあるかもしれませんが・・・でもそこまでするメリットはあるだろうか)私は一度中断しているのでわかるのですが、再就職の目途が立っていないと時折不安になり、モヤモヤしたり駐在OKY(※駐在用語)で疲れているパートナーに八つあたりしてしまうことも。家族で一緒に暮らすという手段を守り続けるにはどうしても今の環境だと日本に残ることになってしまいました。夫婦どちらかが自営業やフリーランスなどに進出していけばまた違った未来があったかもしれませんが、少なくともうちは子供の小学校入学までにそういう状態に到達しておらず、良くも悪くも会社員として夫婦ともに「ここで辞めるには勿体ない・・・」くらいの年収と地位にいました。あとは、1の理由にもつながりますが、我が家としてお金をかけたい時期は初等部ではないのです。中高等教育になったころボーディングスクールに入れて子供だけで留学するという選択肢もあるため、初等部の時期にキャリア中断などのリスクを負ってまで渡航する覚悟が持てませんでした。

1~4と分けて書きましたが、独立しているというよりそれらは交じっており融合的な理由になっていますね。ここまで長く読まれた方はありがとうございます。読んでいただいてわかる通り、結構悩んだり考慮した上での「行かない」決断でした。
もしどなたか都内でインターナショナルスクール初等部を検討されている方へ、一つの検討案として参考になれば幸いです。