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「理論」ではなく「感情」に訴える

営業では「理論」ではなく「感情」に訴えろ、とよく言われます。
その理由を書いた文章です。

人間の脳はシンプルにわけて三層構造。

第1層:脳幹:生死に関わる判断などに「反射」で動きます
第2層:大脳辺縁系:「感情」で物事を判断します
第3層:大脳新皮質:「理論」で物事を判断する人間のみある個所です

ここで人間の行動に影響力が高い順番はこちら。
第1層>第2層(感情)>第3層(理論)

ということは、第2層の「感情」に訴えかけた方が
第3層の「理論」に勝てますね。

であれば、商品の説明もおのずと変わってきます。
「商品の素材が○○で、メーカーは○○、価格は○○」
という「理論」のデータより
「買ったらモテますね」「毎日ハッピーですね」などの「感情」の方が強いのです。

普段自分が買い物をする時も、
服だったら素材よりは見た目、更には「着たら人にどう思われて、その時自分はどういう感情になる」というイメージができるから。
車のスペックよりも、色や形から想像できる「こんな車に乗っている俺ってかっこいいなぁ」という「感情」で選んでいるはずです。

なのに、なぜか商品を紹介する営業側になると皆それを忘れて
「このサービスは○○で、ここが優れていて」を全力で説明して
売れなくなってしまうのですね。
要は第3層の大脳新皮質に向かった営業トークをしているのです。

そしてここで大事なことが1つ。
「第2層、第3層のどちらかしか働かない」
ということです。

なので、理論やデータを話してては「感情」はほぼ動きません。
逆に、「感情」を揺さぶれば「高い・安い」など「理論」は関係なくなります。
あなたも買い物をする時、最終的には金額よりも「ワクワクしたから」が決め手になることがほとんどでしょう。 であれば、営業も「理論」より「感情」に訴えかけましょう。

×「この商品は○○で、○○が優れていて」
〇「使ったら1か月後には○○になります、その後は○○。
  もしそうなったらどんな気分ですか?」


余談ですが、この「第2層、第3層のどちらかしか働かない」応用したのが
怒りを鎮める「アンガーマネジメント」です。
「怒り」という感情を第2層で感じたら「なぜ自分は怒っているのだろう。 どうすれば解決できるだろう」とあえて第3層を使うことによって第2層の怒りがおさまる仕組みです。

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