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【読書メーターまとめ】2023年10月に読んだ本

 10月に読んだ本を読書メーターで振り返ってみる。

2023年10月の読書メーター
読んだ本の数:7冊
読んだページ数:2167ページ

https://bookmeter.com/users/1268958/summary/monthly/2023/10


■第二次世界大戦 4 (河出文庫)

読了日:10月04日 著者:ウィンストン・S. チャーチル

遂に完結。「大君主」作戦、ノルマンディー上陸作戦敢行。本書ではイタリア戦線への言及の比率が高い。連合国の優勢により、連合国内での意見の相違・対立が強まっていく。そんな中の盟友・ルーズベルトの死。そして選挙でのチャーチル・保守党の敗北。事実は小説よりも奇なりだ。敗北に対する言及は客観的で感情を極力排したものになっている。イギリス人がなぜそのような選択をしたのかは大いに興味が沸く。チャーチル辞任時の国民へのメッセージは涙なくしては読めない。その後の各地での公演も実にチャーチルである。彼にしか書けない名著だ。

■リーダーシップ教育のフロンティア【実践編】: 高校生・大学生・社会人を成長させる「全員発揮のリーダーシップ」

読了日:10月07日 著者:中原 淳,高橋 俊之,舘野 泰一

研究編に続き読了。リーダーシップを「チームの目標を達成するために他のメンバーに及ぼす影響力」として、すべての人に求められるとする。個々人が主体的に生きる上でリーダーシップ教育は今の時代に求められるものだ。本書に登場する実践例では、様々な工夫が施されている。「率先垂範」「同僚支援・環境整備」「目標設定・共有」というリーダーシップの最小3要素やリーダーシップを発揮するために必要な「自己理解」「倫理性・市民性」と言った要素は、参考になる。自分が学生時代にこんな教育あったらどうだったか?適応できたかな?

■企業内人材育成入門

読了日:10月09日 著者:中原 淳,荒木 淳子,北村 士朗,長岡 健,橋本 諭

効果的な研修づくりをするというインストララクショナルデザインに加え、仕事の現場でいかに学ばせるかという学習環境のデザインの重要性を説く。とりわけ「実践共同体」という概念=「共同の取り組むに対する専門性と情熱を共有することでインフォーマルに結びついた人々の集まり」が印象的。自分が主体的に実践共同体を選んでいく時代になっている。そして人間力=個人が生きぬく力として➀自らを高め続ける力➁自己動機づけできる力③逆境にあってもチャンスをつくれる力➃志を有しているか⑤ソーシャルキャピタルを挙げるが、これも共感。

■生きよう今日も喜んで (活学叢書)

読了日:10月09日 著者:平沢 興

月刊致知で野球の甲斐選手、お薦めと知り手に取る。「本当に人生を楽しむのは八十歳から」という本書は、昭和の言志四録のようで、心に響く言葉ばかり。「今日一日の生活、実行こそが人生のすべてである。この実行こそが、われわれに絶えざる希望と、道を求めてやまぬ情熱を沸き立たせてくれる。」「実行のない体現壮語はたわ言である」と実行の重要性を説く。また明るい顔は心に明るさをもたないとできず、常に明るくあるには長い修養が必要と、明るさを重視する所など自分が人生の指針としていることを説いてくれる。何度も読みたくなる本である。

■新しい経営学

読了日:10月22日 著者:三谷 宏治

Kindle Unlimitedにて。実にわかりやすいメッシュでまとめてくれている。まさに著者ならでは。「ターゲット」「バリュー」「ケイパビリティ」「収益モデル」という切り口をビジネスモデルとして捉え、それを徹底して演習で身に着けられる仕組みになっている。折々に様々な事例が取り上げられ惹き込まれる。また参考文献は、読んでみたくなる。個人的には収益モデルの話がとても響いた。またマーケティングで4PよりもSTPというのも腹落ちした。ビジネスモデル作成の演習はすっ飛ばして読んでしまったが、取り組んで復習したい。

■仏像図解新書 (小学館101新書)

読了日:10月25日 著者:石井 亜矢子

コロナ後、妻の実家の大阪に行く機会が増え、京・大阪の寺院に訪れることも多くなった。そんな時に、駅構内で見かけて衝動買い。仏像の見方を覚えるともっと寺院訪問楽しいだろうなと感じる1冊であった。如来・菩薩・明王・天の違いと、それがどんな配列がされているかを知るだけでも楽しい。見たこともない種類の仏像も多かった。本書を読んで、もっと仏像のことを知りたくなってくる。

■経営戦略の思考法


読了日:10月29日 著者:沼上 幹

立教大学大学院リーダーシップ開発コースの推薦本として挙げられていたのでやや古い本だが手に取る。「戦略思考」の奥深さを知れる1冊。神戸大学の三品先生の本と同様、学者ならではの深い洞察に基づいた刺激的な本である。とりわけ第Ⅲ部の戦略思考の実践は、どの章も深い洞察にうならされた。特に気に入ったのは、「シナジーの崩壊メカニズム」と「組織暴走の理論」。時間の経過によっての組織内外の変化がどう戦略に影響を与えるか。選択と集中で書かれる(ミドルの)戦略リテラシーと危機感の欠如というのは身につまされる。また手に取りたい。

最後に:1か月の読書を振り返って

 今月は、立教大学大学院のリーダーシップ開発コースのお薦め本が中心。

 さすがになかなかの良書が多かった。
引き続き、残りのお薦め本も読んでいこう。
 またチャーチルの「第二次世界大戦」もいよいよクライマックス。偉大な歴史家にして政治家、そしてその文章力。これも読んでよかった。
 様々なジャンルの本に触れるのはとても良いことだと再認識。


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