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【読書録113】「1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書」1月編

「1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書」(致知出版社)を毎朝読むことを日課にしているが、今回は、1月の中で特に自分のなかで気に入ったものについて取り上げる。

 一昨年の12月から読み始め一周した。noteへの記載は、6月感想からだったので、5月までは続けていきたい。
 今は、「言志四録一日一言」を毎朝読むのを日課としている。言志四録については、また別途noteに書いていきたい。


1月4日 ドラッカー7つの教訓 上田惇生


 ドラッカーは、人生の中で七回の精神的な節目が訪れたという。その七つの経験から得た教訓を紹介する。

一、目標とビジョンをもって行動する。
二、常にベストを尽くす。「神々が見ている」と考える。
三、一時に一つのことに集中する。
四、定期的に検証と反省を行い、計画を立てる。
五、新しい仕事が要求するものを考える。
六、仕事で挙げるべき成果を書き留めておき、実際の結果をフィードバックする。
七、「何をもって憶えられたいか」を考える。

どれもなるほどと唸らされる。
手帳に書いておきたい。

本稿では、一項と二項についてのエピソードを取り上げるが、一項の話がとりわけ良い。ドラッカーの書で取り上げられているのを以前に読んだことはある。

信じられない力強さで人生の喜びを歌い上げるオペラの作者が、八十歳だと知ったドラッカー。なぜ八十歳でこのようなオペラを書く仕事に取り組んだのかという問いに、作者のヴェルディは、「いつも満足できないできた。だから、もう一度挑戦する必要があった」と答えたという。

何歳になっても、いつまでも諦めずに挑戦しつづけるこの言葉から、「目標とビジョンをもって行動する」ということを学び、習慣化したのがドラッカーの最初の体験でした。

かくありたいと思う。
ほかの6項目も合わせて自分の指針にしていきたい。

1月5日 幸田露伴が発見した成功者の法則 渡部昇一


 幸田露伴は、人生の成功者と失敗者を観察し、一つの法則を発見したと、渡部昇一は言う。

「大きな成功を遂げた人は、失敗を人のせいにするのではなく自分のせいにするという傾向が強い」

どういうことか?幸田露伴は、論理的にこう言う。

失敗や不運の因を自分に引き寄せて捉える人は辛い思いをするし、苦しみもします。しかし同時に、「あれはああではなく、こうすればよかった」と反省の思慮を持つことにもなります。それが進歩であり前進であり向上というものです。

この繰り返しにより、運の良さがだんだん違ってくるというのである。
渡部昇一は、人生を後悔しないためなによりの要訣だという。

失敗から何を学ぶか。

シンプルだが、実践が難しいことでもある。

1月19日 正しい決断と間違えた決断の共通項 松井道夫

正しい決断、間違えた決断の共通項として松井氏はこう言う。

正しかった決断は、すべてマイナスの決断、捨てる決断です。そして間違えた決断はすべからくプラスの決断、足し算の決断、捨てないで加える決断だったのです。

面白いのは、彼がそれを分析して考えたことである。

捨てる決断で捨てるのは、過去に積み重ねたこと。それはいろいろな努力、苦労の集積だから、捨てることによる痛みが計算できる
一方、捨てて得られるものは、全部未来のこと。将来のことはやってみないと分からないから計算できない

計算できるものを捨てて計算できないものを得ようとするから反対される。

一方で、加える決断はみんな納得するという。捨てないから。

順番としては、まず捨ててからでないと得られないと私は考えています。

禅の言葉に「坐忘」という言葉があります。新しいものを取り入れるためには、まず古いものを捨てなければならないということです。まず古いものを捨てて場所を空けないと、新しいものは入らないのです。
だから成功は、失敗のもとになりがちです。成功している時は、捨てられないからどんどん保守的になって、それがダメになっていくのです。

だから私は、時代が大きく変化する時こそ、まずは捨てろという「坐忘」の教えを考えるべきだと思うのです。

長い引用になったが、好きな考え方だ。まずは捨てる。大切なことである。

1月25日 奇跡を起こす方程式 佐渡裕


 音楽の世界は才能が大事だと思うが、それよりも大切なことがあるとして、指揮者の佐渡氏は、「奇跡を起こす方程式」としてこう紹介する。

才能、運、努力。これらは足し算だが、掛け算になるものが一つだけある。それは感謝力だ。

例えば何でこんな大事な演奏会の日に雨が降るんだとか、何でこんな音響の悪いホールで本番をやらなきゃいけないんだと思ったら、感謝力は0.7になってしまい、せっかくこれまで足してきた才能も運も努力も全部マイナスになる。でも、奇跡を起こせる人間は失敗した時にこそ、「ありがたい」と感謝できるんです。

感謝する力、常に有したいものである。

1月30日 教員の仕事は教壇に立って教えることだ 坂田道信


 徳永康起さんという先生の話である。
涙無くしては読めない。人を信じる力、人に寄り添う力を感じさせる。話の詳細は書くのはやめよう。
子どもの頃にどんな方と接するかはその人の人生を変える。こんな人にはなれないが、自分も心を磨いていきたい。そんな風に思わされるエピソードに出会った。

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