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不登校 ~学校関係者との関わり~

子どもが不登校になると、時に必要と感じることもあれば、かなり負担に感じることも増える学校関係者との関わり。
今回は学校関係者との関わりについて書きたいと思います。

◆学校の信念・目的は明確

学校は子どもが登校して、勉強することがすべて・・・と書くと語弊があるかもしれませんが、学習指導が目的であり主務。
まだまだ教員は不登校児への対応には不慣れです。
むやみに登校刺激したり、逆に放置したり・・・親に付き添いを強いてみたり苦笑。
先生方も多忙だから、考える余裕がないのかもしれないけど、どう対応してよいかわからないっていうのが正直なところなのではないでしょうか。

私も息子が不登校になって、学校関係者に苛立ちや不安をおぼえ、信頼できないと感じた経験があります。
なんでこんなふうに思ってしまうんだろうとこれまでのことを振り返ってみると、そもそも見ている方向が違う、関わる目的(こちらが関わってほしい目的)が違うからなんだなということに気づき、腑に落ちました。

◆付き添い登校は学校への協力だった!?

協力2

不登校になると、学校関係者との連携が大事と言われますよね。
でも、学校からのお知らせやプリントには、連携という言葉はあまり使われていなくて、“保護者と協力”といった表現が多いと思います。

ここで言葉のお勉強です。それぞれの言葉の意味をご存知ですか?

連携とは・・・同じ目的を持つ者どうしが協力し合って物事を行うこと

協力とは・・・力を合わせて行うこと

わかります?
連携は、前提に共通の目的が存在し、それぞれが独自の行動をする感じ。
協力は、前提に共通の目的が存在することもありますが、必ずそうとは限らない。

私は職業柄かもしれませんが、息子の登校渋り・不登校に対して、学校と
うまく連携しなければ!と真っ先に思いました。
とにかく、学校とのつながりを絶やしてはいけないと思って、同じ目的を共有できるものとほぼ無意識的に思っていました。

付き添い登校については、後悔もたくさんありますが、
息子の不安に対して、学校関係者との信頼関係ができるまで、しばらく付き添うことで、適応の手助けとなればよいと思うところもあったからでした。

でも、いざ付き添い登校をし始めたら、
学校側は、登校さえしていれば、親が付き添いをしていようと不登校にはならないし、学習もできている。
「お母さんが付き添えば、登校できている」と評価し、私の支援に頼りっきりに見えました。
実際に、毎朝「お母さん、ありがとうございます。学校も人手が足りないので助かります。」と言われました。
教室に入れないでいる息子に対しての声かけ等はなく、言葉は悪いけど、私と息子は廊下に放置されていました苦笑。
私は息子に学校の中に信頼できる人ができ、不安が軽減していけば、付き添わなくても登校できると思っていたので、学校側に息子との信頼関係を作ってもらいたい、もっと積極的に息子に関わってほしいと希望し、そういう関わりをしてもらえないことに不満を持っていました。

私はそういう自分の希望を学校と共有できると思っていたし、それが連携だと思っていましたが、学校に協力していただけだったんだ・・・
それに気づいたら、不満にも感じなくなり、腑に落ちたんです。

◆伝えたいことは明確に!遠慮しないこと!

協力

私が付き添い登校していた頃は、これを言ったらモンペと思われる?変な親だと思われる?と遠慮して我慢して、なかなか自分の思いを伝えることはできませんでした。
それが徐々に不満になり、担任が初任だから、学校の対応が悪いから、息子は学校に行けないんだという怒りに変わっていきました。
心の底では不満に感じつつも、自分の思いを伝えて、学校に悪く捉えられたら、息子の支援に影響すると思うと、遠慮して言葉を選んでしまい、私の思いはストレートに伝わっていなかったと思います。

学校(教員)には学校(教員)の信念や職務があることを前提に関わっていくことが大切だと思います。
不登校に関して、学校と保護者が常に同じ目的・考えを共有することは難しいと私は感じています。
また、同じだから良いということも決してないと思います。
(学校に行きたくない・行けない子どもに、学校と保護者の目的が一致しているからと無理に登校刺激すれば、子どもにとっては地獄なように。)
だから無理に連携しなくても、必要な時に協力してもらえる関係を築いておけばよいかなと思っています。
多くを期待し求めることで、現実とのギャップができると、誰でも不満が生じます。親が学校関係者を信頼できないでいると、それは言葉にしなくても子どもに伝わると思うので、最初からあまり多くを期待しない・求めない方が良いと思います。(別に学校を否定しているわけではなくて)
ただ、伝えたいことは明確に、遠慮せず伝えたらよいと思います。
それに対して、学校はできる範囲の協力をしてくれる。
それぞれの先生の許容範囲の違いはあるし、経験値が違えば考え方の違いもあるでしょうが、先生を選ぶことはできないので、そこはどうしようもないことと割り切るしかない、最近はそんなふうに思っています。

もちろん、学校関係者が学習面のサポートだけでなく、不登校児や保護者に対しての日常的な心理面のサポートができる日が来たら、もっと良いと思います。

でも、それには私も含め、スクールカウンセラーとして勤務する公認心理師や臨床心理士の努力も必要だと感じています。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。


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