社会人初週とFundamental Attribution Error

4月1日から社会人が始まった。

多くの新しい出会いと、発見と、課題が怒涛の勢いで訪れてきた。

今回はイノベーションについてではなく、働き始めて思ったことを小話として書いていこうと思う。

気付き

社会人になると、「タスク」というものが毎日存在しており、期限までに完了しなければならない。
まだ慣れていない環境の中でタスクを効率的にこなすことは難しく、期限までに終わらせることができない量のタスクを抱えてしまうことがある。それ自体は慣れていけばこなすことはできるようになるので大きな問題ではないが、自分がタスクを終わらせることができなかったという結果は、自分の評価につながってくる。

そうした時に、自分の中でFundamental Attribution Errorという概念を思い出した。

Fundamental Attribution Error(Ross,1977)

日本語では「基本的帰属錯誤」と呼ばれる行動である。

これは関単に言うと、他人の失敗の原因はその人の性格などの内面に問題があると過度に重視してしまい、その人の状況や周りの環境などの要因を軽視してしまうという傾向のことである。

関連して、自分の失敗の原因は外的要因の方を重視してしまうということも言われている。

すなわち人間は、自分の失敗は自分以外のせいで、他人の失敗はその人自身のせいにしてしまうということだ。

帰属錯誤と新卒

新卒は帰属錯誤が起こりやすい。

もちろん自分の能力が低いことが要因で失敗することは多いだろう。だからこそ逆に、すべての失敗は能力の低さや、社会人としての意識の低さに原因があると思われてしまう。

何も言わずにデートに遅刻した人がいたとする。だいたい、相手は怒っている。なぜか、それはその遅刻の原因がその人自身の問題だとまずは思っているからだ。寝坊とか、自分のことを大事に思っていないか、とかだとまずは予想する。たとえその人が命を救っていたから遅れたとしても、それを知らなければまずはその人を責める。

例えば今週の仕事でも、座学の研修が勤務時間にびっちり入っているにも関わらず、その日のうちに完了しなければならなないタスクがその日に課されることもある。残業もしてはならない。

そうした時に、何も言わずにタスクが未完になっていると、そのタスクをお願いした人は僕がさぼってると思うだろう。なぜなら、僕の失敗の要因はすべて僕に帰属していると錯誤してしまうからだ。

誰が悪いとかではなく、この帰属の錯誤があることをわかっていれば、自分がタスクを完了できないだろうとわかった時に、その旨を論理的に説明しタスクが完了できるように設定しなおすことができる。もし変えることができなくても、そのタスクの未完了は少なくとも「さぼり」が原因とは思われないだろう。

それは単なる「言い訳」になってしまうと思われるかもしれない。もちろん自分に内的要因があるときに、あとから外的要因のせいにするのは言い訳だ。しかし、能力のような内的要因を認め、自分が「さぼり」によって失敗したのではないと説明することは今後の仕事のため、成長のために絶対的に必要だと思う。

なぜできなかったのか、それをしっかり説明することが大切であるなあと思う。新卒は失敗することが価値だといわれている。ただし一生懸命やった上での話だ。自分がどれだけ全力で取り組んだのかを論理的に説明していくのは、意外と将来を左右するかもしれない。

と、1週間忙殺されながらも思ったことでした。

来週からは実際にプロジェクトが始まるので、イノベーションのマガジンなど更新していきたい。

小話でした。

では。


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