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死別後の再婚②


マズローの欲求5段開設

幸せについて考えてみましょう。

今、パートナーがいない自分の状態がどこにあるのか、考えてみます。
子供がいるかいないか、彼らはどこに住み、今自分はどういう状況なのか。

厚生労働省の社会調査、あるいはEUやイギリスの男女間の平均寿命の調査でも明らかになっていますが、男性がパートナーを失った場合と女性がパートナーを失った場合では明らかに、男性がパートナーを失ったほうが残りの平均寿命は短くなっています。

女性はそれに対して変化がありません。

私も仕事の中で多くの高齢者世帯を見てきましたが、やはり男性のほうが引きこもりになる確率が高く、アルコールの問題を引き起こしやすく、それに伴って糖尿病など、生活習慣病が多い傾向は否めません。

女性が一人になっても、欲求の1段階の生理的欲求の栄養など調理は自分でできるという人は多いですし、現在の社会状況からすれば安全や社会とのつながりは高齢女性は高齢男性に比べ、より豊かな傾向があると言えます。

例えばクリスマスのイブに街に出てみましょう。
家族連れ、恋人同士などのほか、女性同士のグループはとても多いことに気が付きます。
どの年齢層でも一定の女性のグループはいますが、それに比べ男性だけのグループを見ることはとても少ないのです。

なぜでしょう。
くりぼっちという言葉があるように、男性同士ででかけることを男性はもしかしたら恥ととらえるのではないでしょうか。

また高齢の夫婦関係を見ていると、若いころ女性に家事育児をまかせていた夫婦は、高齢期に何らかの問題を抱えています。
男性が妻が自分に関心を持たないとぼやいているのを、カウンセリングの場ではよく聞きます。
夫婦喧嘩をしたり、怒ったり、そうしたことではなく、関心を夫に持っていない、どうでもいい存在に夫がなっている。
お金をいれてくれ、妻が遊びに行くのを邪魔しなければよい、そういった夫婦が多いのです。

そうした夫婦で女性が先になくなることは多いように感じます。
モラハラやDVがある家庭で、女性の認知症の発症率が高いことが立証されていますし、がんなど様々なストレスの要因が関連する病気に妻がかかることは、様々な国の論文で指摘されています。

妻も専業主婦で、不満を抱え、自分が満たされていないことを自分が一番よく知っている。
仕事は10年以上していない、パソコンも何もできない、でも自己実現のために仕事がしたい。仕事をすることに夫は反対したからやめた。
夫への不満の解消に韓国アイドルの追っかけをしているが、夫が家にいるとストレスで、と相談に来る初老の女性が幾人もいます。

こういう人はマズローの欲求の三段階が満たされていないのです。
子供がいて、自立すると自分が社会的な孤立に直面していることに気が付くのです。

こういう状態でパートナーでいることがどれほど難しいでしょう。
こうした不満の塊の人を満足させることは不可能です。
自分でパソコンのレベルをあげるために学校へいく努力もせず、意識だけは20代で仕事をしていた時のまま、という女性を雇ってくれるところはないのです。

こうした段階を踏んで、夫婦関係が悪化したまま、パートナーに致命的な病気が見つかった時、互いの関係を持ち直せればよいのですが、それは今までできていなかったことを急にやれと言われても無理なように、不可能にちかいことなのです。


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