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脱!『お惣菜』と言われる料理〜旅館若女将〜

『私たちはご馳走を食べたいの。お惣菜を食べに来てるんじゃないのよ』

それは、女性5名、男性9名が集う
月に一度のお食事会の時に聞こえた言葉です。

以前はお寿司屋さんが会場だったのですが、
そのお寿司屋さんがお店を閉めたので
メンバーの1人である館主が営んでいる
清水屋旅館(私がいる旅館)で
集まることになったそうです。

料理をしているのは女将ですが
最近は私がメインで料理をするように
なりました。

ぶっちゃけ言うと
家庭料理なので、
献立の本とか見れば作れるものです。

そこに、女将の愛情や
料理の技術、栄養バランスがあり
女将の味を好きな人がたくさんいます。

ただ、特別な会や宴会でも
スーパーで並ぶような揚げ物や煮物で
食卓が茶色に染まってしまうのは
私も気になっていました。

旅館では、お泊まりの方に
毎日朝晩7品目の献立を考えます。

汁物や漬物、メイン、煮物など、
基本の組み合わせはあるので、
それに合わせて提供しています。

以前はメニューを考えず
目の前にある食材で用意してましたが
無駄な食材、調味料などで
期限切れで捨てるものが多かったので
献立を必ず考えることにしました。


私の子どもたちは、
旅館ではあまり提供しない
パスタやカレーライスを好んで
リクエストしてくるので、
その都度合わせて作ってます。

最近は3ヶ月間の滞在者が
同じメニューに飽きないように心掛け、
新しいアイデアを取り入れています。

この新しいアイディアというのが
私のモチベーションになっています。

割烹料理を参考にしたり
プロの料理人の料理を参考にして
いつもの食材をワンランク上に
見せられるようにすることが
私の醍醐味です♡


新しいスタッフは
デザートを作ることができ、
何年も続いている
他の毎月の宴会で提供したら
お酒飲みの70代のおじさま方が
感動していました。

家庭料理の延長から抜け出し、
食事内容や盛り付けに
新しいアプローチを試みて、
『お惣菜』という言葉で表現される
旅館の食事を変化させ、
より魅力的に提供していきたいです。

もう『お惣菜』なんて言わせなーい♡

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