(1分読み)ユニバーサルデザイン(UD)の教科書7 Webアクセシビリティとは
Webアクセシビリティとは
高齢者や障害者など、心身の機能の制約や利用環境などに関係なく、ウェブで提供される情報や機能を利用できるようにすることをいいます。
Webアクセシビリティは、ウェブサイトやアプリケーションが、すべてのユーザーにとって利用しやすいように設計され、利用可能であることを指します。つまり、障害を持つ人や、異なる環境下での利用者にも、情報や機能が適切に提供されることを目指す原則です。
Webアクセシビリティの基準は、主に「WCAG(Web Content Accessibility Guidelines)」と呼ばれる国際的なガイドラインによって定められています。WCAGは、4つの主要な原則に基づいています。
1.知覚可能性(Perceivable)
情報やコンテンツが認識可能であること。これは、テキストや画像などのメディアが利用者にとって理解しやすい形式で提供されることを指します。
2.操作可能性(Operable)
コンテンツへのナビゲーションや操作が容易であること。これは、キーボードのみを使用してもサイトを利用できるようにするなどの対応が含まれます。
3.理解可能性(Understandable)
コンテンツや操作方法が理解しやすいこと。これは、明確で一貫性のあるナビゲーションや情報提供が含まれます。
4.堅牢性(Robust)
異なる技術やプラットフォームで利用可能であること。これは、さまざまな環境やデバイスで正常に動作することを指します。
これらの原則は、障害の有無にかかわらず、全てのユーザーにとって使いやすいウェブ体験を提供するためのガイドラインです。ウェブ開発者やデザイナーは、これらの基準に基づいてウェブサイトやアプリケーションを開発し、より多くの人々に利用してもらうことが求められます。
尚、
日本では、障害者差別解消法が、2024年4月1日より改正され、これまで行政機関等にのみ義務化されていた「合理的配慮の提供」が、民間事業者にも義務化されることになります。
Webアクセシビリティに適切に取り組むことは、障害者差別解消法における「合理的配慮の提供」につながります。
結果、可能な限り誰にでも使いやすいWebサイトの提供ができるようになります。
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