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募金は表明するべきか1

復興支援はモノでなくカネで行うべきだ、というところまでは、一定程度の合意があるものとして述べていくのですが、募金の表明について、少し述べようと思います。

募金の是非1

募金の是非については、読者の皆様、御意見様々あると思います。
「募金箱を多く設けるべきだ。」だとか、或いは、「募金箱の乱立は良くない。」だとか。

私は意見が様々あっても良いと思っていますので、その是非を問いません。

「政党はカネを募る暇があったらとっとと予算をつけろ。」というのもそれはそれ。
「行政はカネを募る暇があったらとっとと税金で行け。」というのもそれはそれ。

私はその是非をあまり云々言いたくない。
是非を問う以前の問題だと思っているからです。

天災の被害を助けたいと思う気持ち、その発露は、どのルートでも良いはずです。
直線ルートが良いという人、身近なルートが良いという人、様々な人がいて良いのです。
直線ルートは赤十字の口座です。
直線ルートには、個々人が口座手数料を負担するべきなのか、という現実がありますから、身近なルートを否定するべきでないと思います。

募金の是非2

私が言いたいのはそこではない。
直線ルートではない身近なルートとして、政党や行政があって何が悪いのか、と私は言いたい。
政党や行政が身近でなくなったら、民主主義国家の前提が揺らいでしまうのです。

「与党はするな、予算でやれ。」はおかしい。
「野党はするな、政権を取れ。」もおかしい。

「予算でやれ」も、「政権を取れ」も、それぞれ正しいですが、募金をするな、は暴論です。
政党が身近ではない状態のほうが余程恐ろしいと思いませんか。
「あなたは信用ならないから、対立候補の募金箱に入れるよ」のほうが余程良い。
私はそう思っています。

表明の是非1

ただ、何々を通じて募金をしました、という表明には一考あるべきです。
復興支援は政党のためにあるべきでない。
被災者のためにあるべきだからです。

政党のアピールになることは事実です。
政党からは形式的に抜けた相乗り政治家であろうと現職候補のアピールとなるでしょう。

売名行為であるか否かも絡んでくるので、「何々党の募金箱に入れました。」は、行為までは否定しませんが、表明は避けるべきです。

表明の是非2

党派を明らかにしなければ良いだろうということでもないのです。
有名現職議員は何党の議員なのかはわかりきっていますよね。
現職知事であれ、現職市長であれ、選挙の時には推薦があるので、政党色の完全抜きなどは無いのです。どれだけ相乗りであろうとです。
※石川県知事の話ではないですよ。

表明の是非3

表明しなければ良いということでもないのです。
誰かの募金は呼び水となり、新たな誰かの募金を生み出しますから。

政治家が率先して募金しろ、というのは一理あるし、一理ない。
募金したい人がそれぞれすれば良いし、募金させたい人もそれぞれすれば良い。

政治家は自身の選挙区の有権者の買収防止が厳守されていれば、好きにすれば良いのです。
政治家にも選挙区外に募金する権利はあります。募金してもらいたいと思うのも自由です。
公職選挙法の範囲内で、目的外利用は勿論厳禁として、そんなもの自由なはずなのです。

ただ、その影響力は、正しく用いるべきですね。

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