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世界を征服した四騎士は、天使か悪魔か。


GAFA(ガーファ) 四騎士が創り変えた世界

Google  Apple  Facebook  Amazon

彼らはなぜこれほどの力を得たのか。

彼らは世界をどう支配し、どう創り変えたのか。

彼らが創り変えた世界で、僕たちはどう生きるか。

テクノロジー業界で四強といえば、誰もがグーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンを思い浮かべるだろう。


これらの巨大企業が過去20年間、歴史上かつてないほどの喜びや人間同士のつながり、あるいは経済的な繁栄や発明を私たちにもたらしてきた。

ポケットサイズのスーパーコンピューターを作ったのも、発展途上国にインターネット網を持ち込んだのも、地球の大陸と海の詳細な地図を作っているのも、これらの企業だ。

これら四強企業が生み出した空前の富は、株式を保有している世界中の何百万という家計を潤している。これらの企業は、世界をより豊かな場所にしているのだ。

これは事実に反することではないし、あらゆるメディア、そしてあらゆる場で語られてきた。しかしこれら四強には、まったく別の顔もあるのだ。


著者 [スコット・ギャロウェイ]
ニューヨーク大学スターン経営大学院教授。MBAコースでブランド戦略とデジタルマーケティングを教える。連続起業家として9つの会社を起業。ニューヨーク・タイムズ、ゲートウェイ・コンピュータなどの役員も歴任。


■ディスラプションの四騎士

売上税を払うのを拒否し、従業員の待遇が悪く、何万という仕事を消滅させながら、事業革新の神と崇められている小売り業者。

国内のテロリズムについての情報を連邦政府の捜査に提供せず、その思想に共鳴する宗教じみた熱狂的ファンに支えられているコンピュータ企業。

あなたの子供たちの何千枚もの写真を分析し、携帯電話を盗聴器として活用し、その情報をフォーチュン500企業に売りつけるソーシャルメディア企業。

メディアで最も実入りのいい検索分野で90%のシェアを占めながら、せっせと訴訟とロビー活動に励んで、独占禁止法の適用を逃れている広告配信プラットフォーム。

こうしたマイナスの評価は世界中から聞こえてくるが、その声のトーンは抑えられている。

私達はこれらの企業が決して善良ではないと知りつつ、最もプライベートな領域への侵入を無防備に許している。営利目的で使用されることを知りながら、自らの最新の個人情報を漏らしているのだ。

今の時代のメディアは、こうした企業の重役たちをヒーローの座へと祭り上げている。信頼に値し、手本とするべき天才たちだして。

アメリカ政府はこれらの企業に対して反トラスト法、税金、労働法の適用上の特例を認めている。これらの企業の株価はつり上げられ、無限に近い資金ととびぬけて優秀な人材が世界中から集まる。

その結果、四強はあらゆる敵を粉砕できる力を手に入れた。



■アマゾン 1兆ドルに最も近い巨人

アマゾンが訴えかけるのは、より多くのものをできるだけ楽に集めようとする我々の狩猟本能だ。

我々はものに強く惹かれる性質を持っている。洞穴に住んでいた大昔から、一番多く枝を集め、実を割るのに具合の良い石を持ち、「いつ穀物を植えるか、どのような動物が危険か」を子孫に伝えるため壁に絵を描けるきれいな色の泥を持っているいる者が、生き残る可能性が高かったからだ。

ものはどうしても必要だ。暖かくして安全を守ってくれるもの。食料を貯蔵したり加工したりするためのもの。異性を惹きつけたり、子供を世話したりするのに役立つもの。そして一番いいのは仕事を楽にしてくれるものだ。エネルギー消費を減らし、節約した時間でもっと重要なことができる。


■ゼロサムゲーム

小売業はアメリカ経済全体としては成長していない。ということは、アマゾンが成長している分、どこかほかのところが衰退しているはずだ。

敗者が誰なのかと言えば、アマゾン以外のすべてである。

アマゾンは小売りのサタンとなり、同じセクター別の企業と業績が反比例するという、他に類を見ない立場にある。一般的に、同じセクターの企業の株式は同じ方向へと変化する。お互いに同調するのだ。

しかし、それが変わってしまった。今、株式市場はこう見ている。アマゾンにとっていいことは小売業にとって悪いことであり、逆もまた真であると。ビジネス史上このようなことはかつてなかった。

小売業におけるアマゾンの支配を確実なものにするのは、あらゆる手段を使って世界中全ての消費者の山ほどのデータを集めようとする努力である。

アマゾンはすでに私やあなたについてとてもよく知っている。それほど時間がたたないうちに、買い物の好みついて自分が知っている以上のことをアマゾンは知るようになる。

そして私達もそれを悪いとは感じない。自ら進んで情報すべてをアマゾンに明け渡すようになるだろう。


■アマゾンがウォールストリートの「常識」を変えた

アマゾンのおかげでウォールストリートはそれまでとは違う基準を受け入れることになった。「利益は小さく、成長は大きく」である。それが実現できれば企業は毎年の粗利益を増やして、事業に再投資できる。

さらに税金の節約もできる。その資金を使って周囲の堀をどんどん深くして、守りを固めることができる。

投資家にとっての利益とは、依存症の人間にとってのヘロインだ。投資家は利益が大好きだ。心の底から大好きだ。そう、投資も成長もイノベーションもけっこう。しかしヘロインでハイになる楽しみを奪わないでくれ。

アマゾンの革新的な資本配分は、実は何世代にもわたってビジネススクールで教えられてきたことだ。長期的な目標を見据えて、短絡的な投資家のニーズは完全に無視する。これができる企業は、プロムに出ないで勉強する若者と同じくらい数が少ない。


■安い資本で小さく始めまくる

ベゾスはアマゾンがリスク承知で行う意思決定を2つのタイプに分けている。

①取り返しがつかないもの(これが会社の将来だ)

②引き返すことのできるもの(これはうまくいってないからやめよう)

ベゾスの見解によると、アマゾンの投資戦略のカギは、②のタイプの思い切った冒険を数多く行うということだ。

ベゾスが常に発しているメッセージは、定期的にホームランを狙うのがアマゾンの本質であるということだ。

しかしこの比喩は間違っている。野球では満塁ホームランでも一度に四点しか入らない。それにくらべてアマゾン・プライムとウェブサービスというホームランは数千点をあげた。

ベゾスは1997年、株主への年次書簡1号に次のように書いた。

「100倍の資金を回収できる可能性が10パーセントあるなら、絶対に賭けをするべきなのです」


■アップル ジョブズという教祖を崇める宗教

物体がスピリチュアルな目的に使われるとき、それが神が崇めるものとして神聖視されることはよくある。スティーブ・ジョブズはイノベーション・エコノミーのキリストとなった。

彼の輝かしい偉業であるiphoneは彼を崇めるための道具となって、ほかの物体やテクノロジーの上位に奉られている。

この過激主義は危険を招くことはない。しかし宗教とは関係ないこの種の崇拝は危険である。なぜかと言えば、1つの企業を法律の外に置き、ノーチェックで放置することになるからだ。そうなれば、その企業は規範を守ろうとする意志を失ってしまう。


■より神に近く

アップルはいつも他者からインスピレーションを得る。近年のアップルがインスピレーションを得ているのは贅沢な高級品業界である。アップルは希少性を追求して並外れた利益を得るようになった。垢ぬけないITハードウェア企業には逆立ちしても出来ないことだった。

アップルのコンピュータは美しかった。エレガントだった。そして何より、ハッカーやプログラマーの世界において、アップル製品は贅沢なムードを醸し出していた。


■「神」と「セックス」に近づくための贅沢品

贅沢品を欲しがるのはなぜか。それは自然選択と、そこから生じる欲望と羨望のなせるわざだ。力を持つ者の方が、住居、ぬくもり、食物、そしてセックスの相手を手に入れやすい。

美しものを集める人は、ただ眺めていたいからであって、セックスは関係ないという。それは果たして本当なのだろうか。

男は種子をまき散らすようにできている。だから我々の中の原始人が、ロレックスやランボルギーニを、、、そしてアップルを欲しがるのだ。そして下半身で考える原始人は、人の気を引くチャンスのために多くの代償を支払う。

贅沢品は合理性という点では全く意味がない。私たちはただ神聖なる完璧さに近づきたいという欲望、あるいは生殖の欲望から逃れられないというだけだ。


■フェイスブック 人類の1/4を繋げた怪物

規模の観点から見れば、フェイスブックは人類史上、最も成功しているものの一つだ。

世界には中国人が14億人、カトリック教徒は13億人、そして毎年ディズニーワールドで持つことに耐えている人が1700万人いる。

一方、フェイスブックは20億人の人々と意義深い関係を持っている。サッカーファンは35億人いると言われている。しかし、この素晴らしいゲームでさえ、世界人口の半分を取り込むまでに150年かかった。フェイスブックとその関連組織は、20年たたないうちにそこまで到達してしまいそうだ。

同社は最速でユーザー1億人を超えた5つのプラットフォームのうち3つを所有している。フェイスブック、ワッツアップ、そしてインスタグラムだ。

人は毎日35分をフェイスブックに費やしている。インスタグラムとワッツアップを合わせると50分になる。これはネット接続している6分に1分、モバイル機器を使用している5分に1分に相当する。

家族との時間、仕事、睡眠以外の行動で、それ以上の時間をかけるものはない。


■欲しいもの

フェイスブックの影響力は未曽有のスピードで大きくなっている。それは私達が切望するものが、フェイスブックにはあるからだ。

消費者の購買欲を高めるという面からみると、フェイスブックが特に大きな影響を及ぼしているのは、マーケティングのファネル(漏斗)の一番上にあるアウェアネス(認知)の段階だ。

・ファネルとは
①認知 ②興味・関心 ③比較・検討 ④購入・申し込み

ソーシャルネットワーク、特にフェイスブックの子会社であるインスタグラムを通して物事を知り、そこからアイデアと欲望が生まれる。

友人の一人がメキシコでJ・クルーザーのサンダルを履いている写真を見ると、それが欲しくなる。トルコの高級ホテルの屋上でカクテルを飲んでいる写真を見ると、同じ経験をしたくなる。

そう思い立つと、どこで手に入れられるかをグーグルで検索して調べる。つまりフェイスブックはアマゾンよりファネルの上部にある。フェイスブックは「何」を提供し、グーグルは「方法」を提示し、アマゾンは「いつ」それが手に入るか教えてくれる。


■つながることと愛すること

人間同士の関りは人を幸せにする。ハーバード大学メディカルスクールの伝説的な「グラントスタディ」がそれを証明した。

この調査によって、幸福レベルは最も強く影響するのは人間関係の深さと有意義さであることがわかった。75年と2000万ドルの研究費をかけた調査によって導き出されたのは、3語の結論だった。

happiness is love「幸福とは愛である」

愛は親密さと深さ、そして他者との相互関係から生じる。

人類の4分の1が、フェイスブックに誇張と自己欺瞞だらけの投稿をしているかもしれない。しかしフェイスブックでユーザーが愛を見つけるチャンスを得ているのも事実だ。

プロフィールの交際ステータスを「交際中」から「独身」に変更するだけで、強力なパートナー探しのシグナルを発信できる。誰かがステータスを変えたという話が、ネットワークを通して広がり、その人が存在する事も知らない遠くの離れた人にまで届く。

フェイスブックは、顧客が人間関係の情報を変更すると、それで生じた行動上の変化を分析する。恋人がいない人の方がフェイスブック上のコミュニケーションが頻繁になる。それは求愛行動で身づくろいの一部だ。

しかし交際が始まるとフェイスブック上のコミュニケーションは激減する。フェイスブック上の機能はこれを追跡し、センチメント分析というプロセスにかける。

肯定的、否定的意見分類し、使われている言葉や写真から、各人の幸福の度合いを割り出すのだ。


■グーグル 全知全能で無慈悲な神

知識、、、私たちは古代からそれに魅了されている。何よりも私達は知りたいと思う。

グーグルはすべての疑問に答えてくれる。この神を持たなかった私たちの祖先は、だいたい謎を抱えたまま生きていた。神はあなたの願いを聞き届けてはくれるが、多くには応えてはくれなかった。

もし神に話しかけられたことがあるというならば、あなただけに声が聞こえているということだ。それは心理学的に危険な状況にあることを意味する。信仰心の厚い人は常に見られていると感じることが多いが、それでも何をすればいいわかっているわけではない。

私達は先祖と違って、事実に安心を見出すことができる。疑問に対してすぐに答えが与えられ、安心が保証される。一酸化炭素を探知するためにはどうすればいいか。5つの答えがある。

グーグルは一番いい答えを示し、強調までしてくれる。パニックに陥ってる場合に備えて、これが知っておくべきことであると、大きな字で表示してくれる。

私達が本能的に最優先するのは生き続けることだ。神は安全を与えてくる存在であるが、そのために人は行いを正さなくてはならなかった。

神に保護と疑問への答えを求めるために、許しを乞い、断食し、自分を棒で打ち付けた。そこまでしても、昔は北朝鮮の核がいくつあるか判断するのは難しかった。

今はただ検索フォームに疑問を入力すればいい。


■グーグルが抱えるリスク

グーグルは、裏でビジネス史上でも特に意欲的に戦略を進めている。それは世界中のすべての情報を管理する事だ。特に現在ウェブ上に存在する、あるいはウェブから移動できる、あらゆる有能な情報を捕獲して管理することだ。

同社はそれにひたむきに取り組み、ついにそれを実現した。

地球上すべての企業が、デジタル世界の中枢に位置するグーグルの立場を羨望している。しかし現実はそれほど気楽なものではない。会社がいずれ古くなることは別にしても、国会と司法省が検索エンジンを公共事業として規制するようになるかもしれないからだ。

この検索エンジンの会社には、いま史上最高のIQの持ち主が集まる。グーグルの社員たちは、自分が誰よりも賢いと思っている。そして本当に誰よりも賢いのだ。

同社は社員に、働いている時間の10分の1を新しいアイデアをひねり出すことに使うよう求めている。6万人の天才たちなら、もっと面白いものを生み出してくれると期待できるのではないか。

しかし最終的には、そんことは問題ではないのかもしれない。インターネットはどこにも行かないし、グーグルは発展を続ける可能性が高い。そのスピードも上がるだろう。私たちの知識欲が満たされることはない。そして誰もがうつむいてスマホを見つめ、グーグルに祈りを捧げる。


■脳・心・性器を標的にする四騎士

ビジネスで大きな成功を収めるには、低コストで大規模化が必要だ。それはクラウドコンピューティング、バーチャル化、そして競争を通じて生産性を10倍に高めるネットワーク効果に力を入れることで実現できる。

しかしこのような説明には、テクノロジーとは関係ないもっと深い次元の視点が欠けている。進化心理学の見地からすると、成功するビジネスはどれも、体の3つの部位にどれかに訴えかけるものだ。

その3つとは脳、心、性器である。これらはそれぞれ人間の生き残り戦略の違う面を支えている。会社の指導者は、自分たちがどの領域にいるか、どの器官を刺激しているか、を知り、それに沿って戦略を練る必要がある。


■脳

脳は物事を計算する合理的なものだ。脳はコストと利益を重視し、良いこと悪いことを瞬時に天秤にかける。

売る側からすると、これは利益を減らされる行為だ。ビジネスにおいて、脳は盛り上がりに水を差す憎むべきものであり、最大の敵である。

その脳をターゲットにして人間の合理的な部分に訴えかけて成功を収めている企業は、少数ながら存在する。

たとえばウォルマートでは何百万人という消費者が選択肢を選んで買い物をする。同社の「より多く、より安く」という価値提案は、長い間、効力を保っていた。

私たちの祖先が狩りをするとき、たとえ危険が多くても、シマリスではなくバイソンを追うことを選んだのもそのためだった。


■心

心は合理的ではないかもしれない。しかし心をターゲットにするのは、まともで抜け目ないきわめて合理的な戦略だ。実際に第二次世界大戦後消費者マーケティングの多く、というよりほとんどは、心をターゲットにしていた。

ブランド、スローガン、CMソングは、ほとんどの消費者にとって何よりも大切なもの、自分が愛する者、を思い出させるように作られていた。

マーケターにとって、消費者の心を引き寄せるための紐の1本1本が利益に変換される。そのなかには美容、愛国心、友情、男らしさ、献身、そしてなによりも愛がある。

これらには本来、値段はつけられない。しかしマーケターは値をつける。それが市場での痛みを和らげるクッションとなる。たとえ競争相手がロジスティックスや価値で優位に立っても関係ない。

不合理な顧客の心と繋がっているかぎり、つぶれることはなく、成長する可能性もある。

これは浅薄な話に思えるかもしれないが、実際に浅薄なのである。これが情熱の本質だ。

そして心は脳の意思決定をくつがえすことのできる、数少ない1つである。


■性器

心に訴えかけるビジネスが難しくなる一方で、性器に訴えるブランドは繁盛している。この器官は子孫をつくるという切実な本能と欲望を刺激する。生殖本能を除いて、セックスほど我々に強く訴えるものはない。

マーケターにとってはいいことに、セックスや求愛儀式は脳の発する警告を凌駕する。スポーツカーを買おうとしている男性は、16歳だろうと50歳であろうと脳が麻痺している状態なのだ。

男は人類の誕生直後、洞穴に住んでいた時代から、世界中に種をばらまこうとするよう生まれついている。彼らは力と富を見せびらかし、自分が良い稼ぎ手であるというシグナルを女に送る。

自分との間の子供は生き残る可能性が高いのだと。あなたが高級時計のパネライを付けていれば、スウォッチをつけている男よりパートナー候補の女にアピールできる。

自分と子供を作った方が生き残る可能性が高いぞ、というわけだ。


■成功と不安定な経済

大まかにいってしまうと、現在は超優秀な人間にとっては最高の時代だ。しかし平凡な人間にとっては最悪である。

これはデジタル技術によって生まれた勝者総取り経済の影響の一つである。あちこちに散らばっているビジネスの池とその周囲の土地が、グローバリゼーションという豪雨にさらされると、いくつかの池が合体して大きな湖になる。

悪いニュースは捕食者が増えたことだ。良いニュースは、大きな池に住む魚はすばらしい生活を送ることができるということだ。四騎士は巨大な規模で実証している。

このような市場では必然的に、トップレベルの製品の価値は急騰し、それより劣った製品価値は下落する。

同じことが労働市場でも起こっている。リンクトインのおかげで、誰もが常にグローバルな市場に加わることができる。あなたが超優秀なら、あなたのような人材を探し、目を留める企業が何千もある。

もし十人並みなら、世界中の何百万もの「十人並み」の求職者たちがライバルとなる。そして賃金は上がらないどころか下がることさえある。


■四騎士の目的

かつてないほどの規模の人材と金融資本の集中は、どこに行きつくのだろうか。四騎士のミッションは何なのか。がんの撲滅か。貧困の根絶か。宇宙探検か。どれも違う。彼らの目指すもの、それはつまるところ金儲けなのだ。

昔のヒーローやイノベーターは何百万人もの仕事を生み出した。そして今も生み出している。私たちはあれだけの大企業ならたくさんの雇用を生み出していると思ってしまうが、実は違う。

そこにあるのは報酬が高い仕事が少しだけで、それにあぶれたひとが残り物をめぐって争っている。この調子だとアメリカは300万人の領主と3億人の農奴の国となる。

いまほどビリオネア(億万長者)になるのは簡単だが、ミリオネア(百万長者)になるのが難しい時代はかつてなかった。

四騎士と戦ったり四騎士に「悪」というレッテルを貼ったりするのはむなしいかもしれない。あるいは本当に間違っているかもしれない。

しかし、これら四騎士を理解することは絶対に必要だ。それは今のデジタル時代の先行きを予測し、あなたとあなたの家族のための経済的安定を築くための、より大きな力となる。

この本がその両方の助けになることを願っている。



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私達はGAFAに関わらずに生きていくことはできない。

それはつまり資本主義からの脱却であり、文明を捨てることでさえある。

GAFAと共に生きる道しかないのだ。

悪なのか善なのかわからないし、多面的に見ればそのどちらも当てはまるだろう。

極端に言えば、「私達はGAFAにルールを作られ、そのゲームのなかで資本を動かして人生をプレイしている」

それが良いことなのか、悪いことなのか私には分からないが、まずはその事実を知ることが必然だと思う。

そしてゲームに勝つためにはルールブックを端から端まで理解しているプレイヤーが有利ということも知ったほうがいい。

個人的にはルールブック=情報だと思っている。

また、ルールブックというのは1冊の本というイメージではなく、莫大な情報であり、すべてを知ることはできない。

自分に必要な情報を選び、ルールを理解し、プレイしなければならない。

しかもこのゲームにゴールは設定されていないし、電源が落ちるまではプレイしなければいけない。

あなたはこのゲームの中でどんなプレイをしますか?


私の情報が少なからず皆さんのお役に立てればと思います。
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