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ある日、私の上に爆弾が降ってきた

また近くに爆弾が落ちた

最近はあんまり驚かなくなった

逃げ惑う人々 助けを求める声

それを何をするでもなくただ

遠くから見つめるしかない自分がいた

どうすることも出来ない 苦しい日々・・・

そんな毎日の中にも 心にとっておきたくなる愛しい瞬間がある

その日常の瞬間を写真に撮る事が私の一つだけの好きなこと

窓から入ってくる私へ延びる光

道で踏まれても咲いてる小さな花

夕焼けに手を繋ぐ親子の影

カメラに写した小さな断片のひとつひとつが

私をここから離れたところへ連れて行ってくれる

濁った心を透明にしてくれる

でも写真を撮る時には注意しなければいけなかった

この前は声の大きなおじさんに

この非常時に何をやっているんだと頬を叩かれた

カメラは落ちて顔がジンジンした

知らない

私がこんな世界にしたんじゃない

この世界にも美しい瞬間があるという事を残したかったんだ

ある日、私の上に爆弾が降ってきた

もうもうと上がるけむりがいつもの街をいつもとは違う景色にしていた

カメラを構えてシャッターを押す

よかった、手じゃなくて

シャッターを押すことはできる

まだ世界を切り取ることはできる

美しくはなかったけれど

私は無くなった片足を写真に撮った

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