誰もが楽しめる知的な仕掛けのオンパレード 〜映画『ターミネーター:新起動/ジェニシス』〜

 ここ最近のハリウッド映画って、受け手の考察をうながす要素が多くありつつ、何も考えずに楽しめる面白さもあるという意味ではすごく興味深いですよね。

 分析的に観ることが難しい人にも、思想や哲学を体でわからせるため、音響や細かい演出などを長い時間かけて研究してきたんだろうな。それこそ、いま話題の人文系の文脈で。これはやはり、批評文化がしっかり根づいた欧米だからこそ可能な芸当でしょう。しかも今後、こういう作品を作ることがデフォになるって考えると、興奮すると同時に恐ろしくもあり...。

 なんて、映画の内容とは関係ない話から入ってしまったけども、そう感嘆せざるをえない作品でした。

 ちなみに映画自体は、3部作を予定しているせいか、解決しない謎を多くのこしています。それでも、1と2のオマージュを随所で見せるサービス精神にはあっぱれ!展開のスピードについていけない人は、観ていて疲れちゃうかもしれませんが...。1と2を観てから鑑賞したほうがいいと思います。

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