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パターンを高次元化することが人生の本質

歴史は繰り返す。
 
人類という単位でも、個人という単位でも人間という生き物は何らかのことを繰り返し行う。
 
地球は自転と公転のパターンを持っており、従って四季のパターンがある。

「パターン・繰り返し」という概念自体をどこまで上手に扱えるか、これが人生の肝ともいえないだろうか?

そもそも、パターンや周期性を発見しているからこそ、人はそこに予測を立て、その予想に基づいて行動することで成果をより実り多いものとしてきた。

あなたの人生伏線を回収して、物語を新しい章へ進める方法とは?

もし夏が来る、ということをパターンとして認識していなかったとしたら、ここ数日の猛暑に人々は恐怖と不安を感じることだろう。

しかし異常気象といえど、7月、8月が暑くなるのは当然のことだし、きっと9月、10月とさらに時が進むにつれて、また例年通り気温は下がっていくだろう、とパターンを知っていることで安心していられる。

「人はパターンの中にいたい」そこには未来に対する安心感があるから。

ところが、人間にはこのパターンが提供してくれる安心感に対して、相反する欲求も同時に誰もが持ち合わせている。

程度の差はあれど、皆どこかで“いつものパターン”に対して飽きがくる。

こうして人類は常にパターンを作っては、そのパターンに飽きることで新しいステージに移行し、そこでまた新しいパターンを創造する。

といったことを繰り返してきた。

おっと、「新しいパターンを作ろうとする」ということ自体もまたパターンなようだ。そう、そうなのだ。私たちは常に何らかのパターン・繰り返しの中で生きている。

ではここで、あなた自身のパターンについて改めて考えてみてほしい。

あなたはあなた自身のパターンを気に入っているだろうか?それとも気に入らないだろうか?

自分にはどんなパターンがあるのか、自己の繰り返しのパターンを客観的に把握することに難しさを感じているだろうか?

冒頭の話に戻ろう。

人は必ず繰り返す、その繰り返しがどんなことなのか?それは個々人よって全く異なるが。必ず繰り返す。

だからパターンの中で変わっていっているもの、変わっていっていないものを明確に自覚しておけるかどうか、ここがものすごく大切なところだ。

パターンに関して、私が強烈に意識した出来事がある。

かつて本格的にテニスをやっていたので、カラダ感覚を極めて重要視していいた時期のことだ。

テニスの練習を5分、10分、1時間と続ける中、カラダが徐々に緩まって伸びやかになっているか?

それとも、疲れや力みによって、かえって動きが悪くなってはいないか?このどちらに自分が向かっているのか、ここを最重要な感覚と捉えていた。

練習なのだから当然、その日の最初の頃よりも、後半の方が上手くなっていて然るべきなのだが、実際のところは、その日一番良いプレーができていたのはウォーミングアップからの軽く打ちはじめた最初の5分くらい、、

そんなことが多々あった。

なぜか?おそらく、練習をすることで徐々に余計な工夫や考えが生まれてきて、その邪念がエントロピーとなって全体的にイキイキとした動きを殺してしまうのだ。

「繰り返し繰り返し、何度も練習して上手くなろう」「もっとスムースにできるようになろう!」と思っているのに、実際は繰り返せば繰り返すほど、ぎこちないテニスになっていくという悪いパターン。

テニスを始めた当時は練習方法としてこのぎこちなくなっていくこと以外に、もっとスッキリ整っていく練習の仕方が存在しているとはつゆ知らずだった。

多くの指導者に教わったが、ある箇所のアドバイスはくれても、この全体性を円滑するための本質的な助言をくれた人はいなかった。

ある人物を除いては。。

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あれは2006年、当時ダントツの世界No.1プレーヤーだったロジャーフェデラーが初来日した。

フェデラーのプレーを直に見たことでテニス、いや、パターンの概念が変わった。

フェデラーを見た印象は
「踊っている。。ワルツを踊っている!」

コート上での振る舞いのすべてに流れがあり、優雅だった。

プレー中も、ボールを受け取る時も、チェンジコートをする瞬間も。

そして私は悟った。

「ああそうか、フェデラーはパターンの中で力みをなくしていくこと、、ほどいていくことが天才的にうまいんだ。それができるから世界一なんだ。。」

人生は繰り返しの連続。

繰り返しの連続ではあるならば、このパターンを高次元化することが人生の本質的な意義になっていく。

そしてパターンを高次元化していく本質は「優雅なリズムにある」これがフェデラーが私に教えてくれたことだった。

心臓の鼓動はリズムを持っている。歩くスピードにもリズムがある。会話のテンポも然り。

リズムはのってくると、グルーヴといわれる状態へシフトしていく。

繰り返しのパターンの中でまずリズムを掴む。そしてリズムをグルーヴへと昇華させていく。すると全体がイキイキと躍動するようになっていく。

あなたの人生はグルーヴしているか?今日という日はグルーヴしていたか?

この夏、あなたはあなた自身の日常という繰り返し・パターンの中から、どんなリズムを見つけ出すだろうか?そしてそのリズムをどこまで心踊るグルーヴへと高められるだろうか?

あなたのパターンをグルーヴ化することで浮かび上がってくるのは、あなた自身の強いエネルギーの流れ。

そしてエネルギーの高いあなたこそが本来のあなただ。


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