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クリストファー・ノーランのようにデジタルを疑ってみませんか?

【デジタル嫌いの鬼才クリストファーノーラン】                バットマンシリーズやインターステラー、ダンケルク、などすべての映画にハズレなしの鬼才、クリストファーノーラン監督。彼のリアリティ溢れる映像にはいつも度肝を抜かれますよね。それもそのはず彼はデジタル技術をほぼ使わずオールロケ、しかも未だにフイルムで撮影、編集をしているのです。インターステラーなんぞは宇宙に衛星を飛ばしてリアルに撮影したそうです。そしてインターネット嫌いを公言。なぜそこまでアナログにこだわるのか?彼はアナログの素晴らしさを知っているからなのです。

以下、私のアナログ偏愛な話です

【デジタル音楽の方が音が良いというのは大きな間違い!】

皆さんが聴いている音楽、当然のことながらデジタル加工された音楽ですよね。昔のレコードなんぞとは比べものにならないくらい音が良いと思っていますよね。(そもそもレコードを聴いたことがない人の方が多いと思いますが)実はそれは大きな間違いなのです!デジタル音楽はそもそも音を圧縮する技術に基づいているのです。つまり高音と低音をカットしているのです。よってアナログ音楽の方が情報量が満載なので圧倒的に音が分厚いのです。 

【デジタルとアナログの音の違いとは?】

実際にレコードとデジタル音楽を聴き比べるとスピーカーの鳴りが全く違うのです。具体的にはどういう事かというと、スピーカーのコーン(音がなる紙で出来た部分)がレコードの方がブンブンと震えるのです。つまり音圧が圧倒的にレコードの方が高いのです。また盤の溝をレコード針で削って音を再生するので倍音が出るのです(倍音とはグランドピアノの音が共鳴して厚く聞こえるアレです。)

【常に進化し続けたレコード盤】                       また、レコードは記録媒体としての歴史がもっとも長いのです。エジソンが蓄音機を発明したのが1877年そしてCDがレコードの生産を上回ったのが1986年ですので約110年間もの間、天下を取っていたのです。110年ものレコード時代の間にあらゆる改良がされどんどん進化して行ったのです。それに比べるとCDの天下は25年(1986-2011年)ほどです。レコードの歴史と比べるとデジタル音楽なぞは赤ちゃんみたいなものです。                            

【レコードは完成するまでとても手間がかかる工芸品のようなもの】

さて、ご存知ない方も多いと思いますがレコードは盤が完成するまでには7工程もかかるのです。詳しくはこちらhttps://soundrope.com/blog/cuttingengineer-interview1/ なお完成するまでの工程に原盤(マスター、マザーとも呼びこちらを元に複製する)を完成させるマスタリングエンジニアとレコードに溝を掘るカッティングエンジニアという職人(マイスター)の存在があります。このエンジニアによって音が相当左右されるのです。つまり手仕事によるところが大きいので良い盤と悪い盤に大きな差が出るのです。(ちなみに有名なエンジニアが手がけたレコードには盤面にサインが彫ってあります。                  

【同じものでもお国柄が出るそれがレコード】

やや細かい話になりますが、各国で発売されるレコードはマスターテープの供給を受けてその国の2種類のエンジニア(マスタリングエンジニアとカッティングエンジニア)がレコード原盤を製作しますので国によって音が違うのです。ちなみにアメリカ盤は例えていうならば、音の塊がドーンと飛んでくる感じ、イギリス盤はアメリカよりも音がシャープ、日本盤は音のレベルが他の国に比べて低く繊細、もうこれだけ読んでもレコードのコクと深みがお分かりいただけると思います。また、レコードは元々磁気テープを元に複製をするので磁気テープはどんどん劣化してゆくものゆえに最初に作った盤の方が音が良いのです。しかし百聞は一聴に如かずですので一度どこかでレコードの音を聞いてみてください。私は定期的にレコード視聴会なるものを開催しているのですがCDやデジタルの音しか聞いたことの無い人が聞くとあまりの音の厚さに腰を抜かします。

(これ本当です)                          

【クリストファーノーランは語る】                      さて、クリストファーノーランの話に戻りますが彼はインタビューでリアルな再現はアナログに限る、デジタルは嘘っぱちだ!と申しております。私はそこまでのアナログ原理主義者ではありませんが、文明が進歩して全てが良くなるとは限らないものなのです。

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