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日本人も知らない日本食のアレンジ力を調べてみた話

こんにちは、フードライター マッシ(@massi3112)です。

日本に来て日本語が通じなかったとしても、1番目に入るのは日本食のアレンジ。SNSやイタリア人の友達、お客様などの反応を見ていると、「海外にありそうでないもの」や「海外発祥のはずだけど日本の方がうまい」などのようなことに驚いている外国人が多いと感じる。日本人はいつからこのような「アレンジ力」という特別な能力が生まれたのかが気になっていて、調べてみることにした。

日本から生まれたこのアレンジ力は最近だけのことだと思っていたけど、実は古くから存在していた。長い歴史の中でどこから始まったということではなく、完全に子供のように毎日経験を重ねながら成長して、現在にある商品となっているのだ。日本この古い食文化の旅を、頑張って歴史と共に勉強してみた。そうすると、今まで気が付かなかった素晴らしさの片鱗を見つけたから少し覗いてみたら、日本のことがますます好きになった。

始まりは古代の時代まで遡らないといけない。例えば奈良時代には、中国から伝わった食材や調理法などの知識を入れたことで新しい料理が創られた。そして平安時代には、宮廷料理や仏教の影響も受けて、独自の調理法と美しい盛り付けで料理を表現するようになって、アレンジの可能性が広がった。よく考えたら平安時代の感覚と考え方は現代も続いてると言えるだろう。

江戸時代には、町の人々の生活の変化で様々な料理についてアレンジのアップグレードがされた。寿司や天ぷら、そばなどの今も人気がある料理が出てきて、町民に愛される料理の中には地域ごとのアレンジが加えられて、独自の味や特徴が生まれた。

近代に入って、西洋の文化や食材が日本に入ってくると、日本料理へのアレンジは大きく進化してきた。明治時代には、西洋料理の技術やスタイルが取り入れられて、和洋折衷のフュージョン料理が生まれた。ここからのアレンジ力は本気を出したように感じる。「あるもの・ないもの・新しいもの」は不思議なことに人を喜ばせる料理としてたくさん生まれてくるのだ。
また戦後の食糧不足の時代には、食材の代替や創意工夫が行われていて、新しい料理のスタイルが登場。海外発祥に見えるナポリタンやドリアは、実は日本発祥だったというようなストーリーが珍しくはない。

日本の食文化は今までの歴史の中で学んできた様々なことが一つになっている。日本には四季折々の豊かな食材が存在しているから、その多様性からアレンジの幅を広げることができた。そして、伝統的な調味料や調理法の知識も重要な要素。醤油、みそ、だし、わさびなどの調味料や、刺身、炊き込みご飯、お吸い物などの調理法は、日本料理のアレンジに欠かせない要素になっている。
未だに驚いているのは「大豆」のことだ。大豆から生まれる料理、形は山ほどがあって、出てくる定食に乗せてあるものをよくみたら大豆だった。白米もそう。たった一つの食材からフルコースが生まれる。

さらに、日本の食文化はシンプルさと美しさというバランスがトップレベルではないかと。盛り付けの美しさや彩り、食材の質の高さが、日本食のアレンジの魅力を一層引き立てている。

日本食は心が優しくて、遠い国の料理も受け入れられる。例えば、和食とイタリア料理の融合。それぞれの国の食材や調味料を組み合わせて、和牛の肉にイタリアンソースを添えたり、パスタに和風の具材を乗せたり。異文化同士のフュージョンで新しい料理の世界が生まれている。

ずっと止まらないこのアレンジ力は、知らないうちに世界中に広がっていて大人気になった。世界中の都市で寿司店やラーメン店が増えていて、イタリアではメロンパン、和菓子、お酒などもハイスピードで普及している。海外で広がるということは、新たな食の扉が開き始めた気がする。伝統を守りながら、新しい時代に向かっている。新しい料理が生まれることが日本食の魅力と言えるだろう。

同じ商品はその時その時、形と味は魔法にかけられたように完全に新しいものに見えて、毎回最高に喜びながら完食してしまう。カヌレやエクレア、マリトッツォやティラミスなどの商品は雷のように僕を驚かせている。ここでポイントになるのは、コンビニの発明力も重要ということだ。

この発展が古代から続いた理由は、ゴールがないから
素晴らしいものを出しても、満足していないから
困っていることから新しい見方が始まる。

マッシより

季節感、調理の技術、地域の特色、異文化のマッチングなど、さまざまな要素が組み合わさって、日本料理は世界中で高く評価されている。これは日本に住む外国人として誇り高い。

この強い挑戦力は、未来でさらに発展し続けるだろう。新しい食材の発見や調理技術の可能性、異文化交流をすることで新たな可能性をもたらすことになる。この中で、もう一つの大切なことがある。日本料理になる前のそれぞれの食材は間違いなく神様からの贈り物ということで無駄にせず、これらの贈り物から神様レベルのうまみを出せるのは日本人しかいないと強く感じている。

「食べる愛情」を持っている日本は、イタリアを超えているレベルだと思っている。そう思わざるを得ないほどアレンジ・進化力は最強で、国籍に関わらず、誰でも最高に楽しめる。

Massi

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