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中国国民党革命委員会行動綱領【日本語訳】

この日本語訳は筆者による拙訳であり、正確性を保証するものではありません。ご理解の上でご覧になってください。

1948年1月1日、香港にて 

一、本会は、革命的三民主義の実現、独立、民主、幸福の新中国を以て最高の理想とする。

二、本会行動綱領は、中国国民党第一次全国代表大会決定の対外対内政策を基本原則とする。

三、本会の当前の革命任務は、蒋介石売国独裁政権を覆し、中国の独立、民主と和平を実現することであり、その具体的行動綱領は下の通りである。

(甲)消極的方面

1、蒋介石の武力統一政策に反対し、反党売国の蒋介石が民主和平統一の障害であることを確認し、人民の力量を発動して内戦を制止し、真正なる、永久の、民主と和平を勝ち取る。

2、蒋介石の独裁政治体制に反対し、その偽造した「国民大会」、偽制した「憲法」並びに偽定した「政府改組」を否認する。

3、人民の基本的自由を阻害する一切の法令と特務制度に反対し、人民の享受すべき身体、居住、移動、通信、信仰、言論、出版、集会、結社、請願、游行の権利、及び貧乏、失業並びに恐怖からの自由のため、力で争う。

4、内戦を助長し、民生の財政を窒息させる一切の経済政策に反対し、人民に決起を呼びかけ、一致して徴兵、懲役、徴集、徴用、紙幣の濫発に反対し、過酷で雑多な徴税及び一切の経済統制政策を廃止する。

5、独裁を助長し、民主思想を窒息させる一切の文化教育政策に反対し、ファシズム教育、特務教育、洋奴思想を撲滅させるため一致して決起するよう人民に呼びかけ、民主文化、民主教育を保衛し、学術の自由、思想の自由のため、力で争う。

6、米国反動派による中国内政への干渉、中国内戦を助長する政策に反対し、人民に決起を呼びかけ、米軍及び顧問団の中国からの撤退、軍事及び財政の援蒋を停止するよう要求し、蒋介石独裁政府の一切の売国借款及び締結された中米通商条約を承認せず、並びに国民外交を展開し、世界上の平等を以て我を待する民族と連合し、共同して中国内戦を助長する分裂因素を取り除き、極東と世界の和平を確保する。

(乙)積極的方面

1、全国人民による普通選挙で選出された民主政権を以て蒋介石売国独裁政権に代替する。普通選挙によって選出された民主政権が成立する以前は、各民主党派及び各界民主人士の代表が連合して連合政府を組織し、過渡期の最高政治権力機関とする。

2、普通選挙制度の実行にあたって、漢奸及び内戦の首謀者を除く外の凡ての中華民国公民の、その選挙権は、財産、性別、教育、信仰、種族の制限を受けない。

3、普通選挙によって人民代表を選出し、国民大会を組織し、憲法を制定し、憲法を公布し、並びに憲法の付与する権限を行使する。

4、人民の自由選挙の便宜を図り、選挙の操作を防止する。

5、凡そ民主国家人民の享有する一切の自由の権利は、国家が合法的に保障する。

6、中央政府の中に、民選を基とする立法機関を成立させ、並びに行政機関の立法機関に対する責任制度を確実に施行する。

7、司法は絶対に独立し、行政及び軍事の干渉を受けない。

8、着服を厳しく罰し、清廉な政府を実現し、政治機構を簡略化し、公務員の生活を改善する。

9、省自治を推し進める。中央と地方の権限分割、平等主義を采る。保甲制度を排除し、下から上への民選を普遍的に実行する。

10、国内の各民族は一律に平等であり、国内各民族の自決権を承認する。

11、独立自主の原則により、世界各国と敦睦なる国交を持ち、平等と和平のもと共存する。国際和平組織を発展させ、国際文化協力を増進し、以て世界と極東の和平を保障する。

12、独立自主原則に違反する、既に締結された各種対外協定と条約を再審査し、平等互恵を原則とする新条約に改訂する。

13、対日講和は、日本帝国主義の復活を根絶し、並びに中国人民の損失を充分に賠償するものでなければならない。

14、官僚化粛清の前提の下、国営企業の発展を計画的に促進し、独占化予防の前提の下、民族資本の繁栄を一般的に促進する。協同組合制度を提唱し、豪門の資本を没収する。

15、農工組織を扶助し、農工の生活を保障する。「耕す者、その田有り」を実行し、八時間労働制を実行する。

16、民主教育を実行し、学術研究の自由を保障し、文盲を制限消滅させ、人民の教育上の平等の享受を確保する。

17、婦女の法律上、社会上、経済上、政治上の絶対的平等を保障し、婦女の職業範囲を拡大させ、婦女の教育の機会を増加させ、並びに職業婦女の産育時期における生活及び休養を保障する。

18、海外各地の華僑を保護し、外交努力を運用し、華僑同胞の居留国における地位を向上させ、華僑同胞の文化教育の普及と発展を協助し、並びに華僑同胞と祖国の文化と経済の連繋を増進させる。

1948年1月4日 香港 『華商報』より

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