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肌寒い帰り道

"もう、人を好きになることはできないのかな"

夕日の差し込む、揺れる電車の中
ガタゴト ガタゴト と私の心も揺れ動いてる
思い出すのは昨晩のこと。
男の人とご飯に行った。

やたら人の失恋話を聞きたがる人だった。
その男の人は、男性脳と女性脳の違いとか、
4年も付き合ってもわかりあえないとか、
僕はこうしたいとか、こんな事をしてたとか、
僕だったらこうしてあげれるとか
ベラベラと永遠に語ってた。
正直、黙って欲しいと思った。

手を触ってきて、ネイル可愛いとか、
肌白いね、髪長いのも似合いそうとか、
好きな人から欲しかったそういう言葉たちも、
その男の口から出た言葉と分かると、

気持ち悪いとか、触らないで欲しいとしか
思えなかった。

前の彼のことも、
あまり考えないようにしてたのに
これを機に少し思い出してしまって、
その日の新宿から下北沢までの帰り道は
やたら肌寒く、悲しく、もどかしく感じた。

もう秋になるね。
この時期はやたら人肌恋しくなる、
好きだった季節なはずなのに

今年はなんだが、ただ、ただ、肌寒い。


今の私は、仕事を頑張って、ヨガに通って、
たまにお買い物したり、友達とご飯行くくらいが
ちょうどいい。
恋なんて、余裕のある人にしかできないし、
正直今の私はきっと、人を好きになれない。
何にだってタイミングがある。
きっと今はできないんだ。

"これから季節が冬になったら誰が暖めてくれるんだろう。"

クリープハイプ"ラブホテル"

好きなバンドの歌詞。
来月LIVEに行く。
1人で乗り越えなきゃ行けない冬が始めてくる。
東京の冬はきっと東北よりは寒くないし、
これは私が選んだ道。
ゆっくり歩めばいい。


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