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解析学

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確率論を#1からナンバリングしてまとめているマガジン。
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解析学#4

解析学#4

今回は実数に備わっている大小関係についてです。
ここも当たり前に用いている事なので、証明要らないじゃんって思うような話ですね。サクサク紹介していきます!

定義1.7
実数には大小関係($${<}$$または$${>}$$)が定まっていて、次の性質(1)~(4)を満たす。
(1)$${a,b\in\mathbb{R}}$$に対して、次のいずれか1つのみが成立する。
$${a< b,a=b,a> b}

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解析学#3

解析学#3

今回も比較的簡単な命題の紹介をして行きます。証明には、解析学#1と#2から容易に出来ます。是非、考えてみてくださいね。

命題1.4
$${a,b\in\mathbb{R}}$$と$${0}$$を零元とする。
(1)$${0a=a0=0}$$
(2)$${a(-b)=(-a)b=-ab}$$、特に$${a(-1)=(-1)a=-a}$$
(3)$${(-a)(-b)=ab}$$
(4)$${ab

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解析学#2

解析学#2

証明が要らないほどの簡単な命題について述べていきますね。

命題1.2
(1)定義1.1(2)の零元は唯一つだけ存在する。
(2)$${\forall a\in\mathbb{R}}$$に対して、定義1.1(3)の逆元は唯一つだけ存在する。また、$${-(-a)=a}$$が成り立つ。
(3)定義1.1(6)の単位元は唯一つだけ存在する。
(4)$${0}$$でない$${\forall a\in\m

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解析学#1

解析学#1

並行して解析の事も書いていこうかなと思い、始めます!

実数は当たり前に使ってきていたと思うのですが、それをちゃんと記述していこうと思います。

定義1.1
実数全体の集合を$${\mathbb{R}}$$とする。2つの実数$${a,b}$$に対して、和$${a+b}$$と積$${ab}$$と呼ばれる実数が定義され、次の性質が成り立つ。
(1)結合法則
$${(a+b)+c=a+(b+c)}$$

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