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京都の春 古き宿りは跡なきを 和歌

 都をどりを見る目的で京都を訪れたのですが、ちょうど桜の時期がずれてくれたおかげで、満開の桜を楽しむことが出来ました。

 烏丸三条にあるホテルに到着したのは、まだチェックインにはかなり早すぎる時刻でした。とりあえず荷物を預けて都をどりが演じられる祇園甲部歌舞練場まで歩いて向かいます。予約の時間は今日3回目の公演で開演は16時30分です。
 
 途中蕎麦ほうるで有名な河道屋に立ち寄って一杯やりました。河道屋は少なくとも江戸時代元禄の頃から、蕎麦ほうるを作るかたわらで蕎麦屋も営み、営々現在の当主は16代目になるということで、毎年5月17日の桓武天皇の御命日には当主が手打ちそばを比叡山に献上する習わしになっているという歴史ある名店です。デヴィッド・ボウイが京都に住んでいた頃、ここの常連だったそうです。

河道屋外観
蕎麦ほうるの製造所は別棟で近所にあります。
暖簾をくぐったさらに奥がお店になります。
うなぎの寝床のような京町家です。
しんじょとあなご
酒は白鷹
志っぽくそばと竹の子ご飯
中庭が見えます
河道屋 蕎麦ほうる

 さて、一杯入って酔い心地でふらりふらりとまた歩き始めます。そして三条通りが高瀬川にぶつかる角、図らずも昭和40年頃までここにありました江戸時代から続いた昔の名旅館「釘抜亭吉岡家旅館」の跡地にめぐり会いました。
 釘抜亭吉岡家旅館は僕の大叔母(母方の祖母の妹)の嫁ぎ先で、その昔は皇室御用達の宿として学習院の修学旅行にも使われていたということを祖母が存命中に聞いたことがあります。

釘抜亭吉岡家旅館
吉岡家旅館のかたわらを歩く芸妓さん
吉岡家旅館の跡
満開の桜と柳のコントラストがきれいです。
旧吉岡家旅館前 舞妓さんがたたずんでいます
かたわらにこんな碑もありました。
しかし昔の吉岡家旅館の絵葉書の構図をもっと意識して写真を撮れば良かったです。
上の写真と重なる吉岡家旅館の古写真です

  
   
    めぐりつく古き宿りは跡なきを 昔ながらの川辺の花かな


 



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