人語の一口話(79) 笑い方でわかりますよ。
誰かとコミュニケーションを取る際に、私が心がけていることの一つに、「いち早く、私とお相手の方との共通点を把握する。」があります。
仕事上のシチュエーションでは特にその傾向が強いように思えます。
例えば、食べ物の話をしようかなと思った時、お相手の方がきのうの晩ごはんに何を食べたのかという情報が必要な場合があります。でも、「きのうの夜、何を食べられましたか。」などと、直接的に尋ねるのは憚られるのがほとんどだろうと思います。
直接的に尋ねて、「きのうは、お酒を飲んでニンニクも食べたけど、臭っているのかな?しっかり歯は磨いてきたんだけど・・。」と、思わせてしまいかねませんし、そもそも、そんな警戒心を抱かせてしまうのは本意ではありません。
そんな時は、「最近、物忘れが激しくなったみたいで、ホント、困っているんですよ。きのうの夜に何を食べたのかも思い出せないんですから・・。(苦笑) ああ、ところで、○○さんはきのう何を食べたか覚えてはりますか?」と。
こういう感じで、探りを入れていくことになります。
そこで、判明した項目に共通点を見つけていくのです。
「ビールを飲んだ。」
「お刺身を食べた。」
「きのうは八宝菜でしたよ。」
「えーと・・ 私も覚えてませんね・・。」
大概の返答には共通点があるものです。
たとえ共通点が見いだしにくいと感じる反応が返ってきたとしても、大丈夫です。お相手の方の脳内は食べ物について考える回路が活性化していますから、その後の質問も食べ物に関連した事柄を続けていけばいいのです。
どこかで共通点を探し当てることができるでしょう。
「ああ。いっしょですね!」
この気持ち。
その雰囲気をしっかりと共有します。
そこで必ず起こるある現象。
その現象時に、私が最も重視しているお相手の反応がどのようなものであるのか。
『起こる笑い。その笑い方。』
笑い方で、その人の性格がわかります。
笑い方に、人柄が表れます。
我が国の民法第1条第2項には「信義誠実の原則」が規定されています。
今後、この人とこの人に紐付く組織と信義に従い誠実に行っていくことができるのか。
それを判断する際の“ものさし”として、私はその人の笑い方に重きを置いております。
一朝一夕で、笑い方を変えることはできませんので。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?