ろう幼児の語りに見る「手指休止」
1.自己編集を示唆する停滞現象としての有声休止
人間は、いろいろな出来事や情報を一つの物語としてまとめて一方的に語るとき、あらかじめ何をどのように話すかを考えようとします。こうした思考活動は、心理言語学では「自己編集」とよばれています。
これは発達心理学者の岡本夏木(1985)のいう「二次的ことば」の特徴の1つであり、言語によって分析したりまとめたりするといった思考活動を示しています。ようするに、考えながら話す、または話しながら考えるということです。
ただ、自己編集は