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お母さんの読書感想文「ポストコロナの『日本改造計画』」

ポストコロナの「日本改造計画」
竹中 平蔵 著
PHP出版
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なるほど、と納得できるし、普通のお母さんにもわかりやすい本だった。


提言は具体的だし、なぜそれが必要なのか、背景も合わせて解説されているからだろう。


コロナ禍で、日本がこれまで先送りしてきたさまざまな問題が、いきなり日の目を見ることになった。


人口減少社会のこと、労働力不足のこと、社会保障をどうするのか、国際競争力を付けなければならないことなど、なんとなく不安に感じていたけれど、喫緊の課題というふうには受け取られていなかったあれやこれやのことを、今ちゃんと考えないと、えらいことになりますよ、というのが本書の提言の数々だ。


たしかに、おっしゃる通りだと思う。


だが、ミクロの日々の生活のことで精一杯の庶民には、マクロ経済のことなんて、遠すぎてピンとこない。


でもマクロの影響は、確実にミクロに及ぶのだから、やはり関心は持っておかなければと思っている。


マクロを動かしていくのは、大企業や政治なのだろうが、そこが「誰も責任を取らない」というシステムになっているのは、きつい。


そして既得権益者の思惑で物事が決まっていく流れも、なんとかならないものかと思う。


誰かがなんとかしてくれると思っているから、うまくいかなかったら誰かのせいにしてしまう。


どうせ変わらないし、自分には変えられる力なんてないという諦めも、ある意味誰かのせいにしているのと同じことで、それを言い訳にして考えることや行動することから逃げているだけなのもしれない。


さて、どうしたものか。


自分自身で考えることを突きつけられている、というのが読後に一番強く残っている。

2021年4月4日


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