若者たちのニューノーマル
Z世代、コロナ禍を生きる
牛窪　恵　著
日経プレミアムシリーズ
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おもしろい構成の本だった。

前半は、ストーリー仕立てになっていて、Z世代の生活を通して若者たちの視点を垣間見ることができる。

後半の解説部分で、彼らの感覚や思考がわかる。

世代間の違いというのは、なんとなく感じていたが、文章として提示されていると、なるほどそういうことかと納得できる。

彼らと同じような感覚や思考を持つことは難しいけれども、違いや、そういう思考なんだと知っておくことは大切だと思った。

生産性を上げることや、効率的に仕事をすることが求められて久しい。

今後は、その部分はさらに機械化が進み、AIが担っていくのだろう。

その仕組みを考えるのは人間だが、全ての人がそこに携わるわけではない。

一人一人が、自分はどうしたいのか、どう生きたいのかを考える必要があるのだろうなと思った。

そこに、社会の将来、地球の将来という視点があるのは、若い世代の特徴だと感じる。

それは彼らの人生に直接関わってくることなのだから。

だとすれば、彼らが望む未来を用意してあげられない大人世代は、彼らの応援こそすれ、邪魔をしてはいけないだろう。

大人として、やたらと口出しをせず、我慢して、信じて、見守る胆力を身につけたいものだ。

2021年5月19日