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おじさんの恋煩い~前編~

はじめに

こんにちは、マタイ@零式ことマタイです。
Twitterで恋煩いをしたなどとつぶやいていますが、概要と言いますかこれまでのいきさつを自分の気持ちを整理するためにも書いていきます。

文章を書くことが稀なのでお見苦しい点があるかも知れません。そこは温かく見守っていただければと思います。

はじまり

話は彼女が入社し私の所属する部署に配属されたところから始まります。

久しぶりに生産技術(以下生技)に女子が入ってくると少し前から噂になっていましたので、私も何となく気にしてはいました。泥臭い生技では女子の扱いが難しいのが事実で、過去の女子は全員異動しています。今度の子はどうなんだろうなあ、まあ自分はあまり関わることもないだろうしと簡単に考えていました。実際入社初日に少しだけ顔合わせをした際は、可愛い子だけど生技でやっていけるかな?と思えるほど繊細な印象でした。

その後彼女は2週間の新人研修(受入れ教育)を終えて再び生技に戻ってきます。ここから技術的な新人教育が開始されるわけですが、本来担当するはずだった上司は仕事が忙しく余裕がありませんでした。そこで白羽の矢がったのが私で、昨年たまたま新人教育を担当していたこと、ちょうど仕事に一区切りついて比較的手が空いていたことから急遽新人教育を担当することに。

ちなみに前年担当した彼は私の右腕にまで成長し、後に私が過労で2か月休職した際は見事に穴を埋めてくれました。今年彼は他部門に異動しプロジェクトの主力メンバーとして活躍しています。

担当してすぐに分かったのは頭の良さです。彼女は文字通り1言えば10理解できる人で、いちいち細かいところまで教えなくてもよい非常に楽な教え子でした。考えてもみれば彼女は国立大卒のポテンシャル激高ハイスペック女子わけで、私の教えていることぐらいすぐに理解できてしまうのは当たり前なんですが。
彼女のおかげで教育担当者として大した苦労もせず評価を上げることになりました。

出向

彼女の教育が始まって2週間もした頃、これまた急遽私がグループ会社に出向することに。
枠にはめて管理するスタイルの生技部にあって、風通しの良い自由な社風の会社を渡り歩いてきた中途組の私を、担当役員はこころよく思っていなかったようです。そこにグループ会社から応援要請、まさに渡りに船。1本釣りされた上に来週から行けというハードスケジュール。
心の中では「えー!来週!?」などと焦っていましたが、担当役員には「余裕ですよ」と笑顔で答えてやりました。

「頭の良い人なので仕事の終わりをイメージしようとしています。それ自体は正しいと思いますが、生技の仕事の中には終わりがイメージできないものがそれなりにありますよね。そういうときは恐らくかなり不安になるのではないかと想像します。教育ではイメージできるものを多く取り入れ、プロセスに慣れてきたら次のステップに進ませるのが良いと思います。」

引継ぎの際の上司とやりとりで私はこう言いました。逸材なのでくれぐれもよろしく頼みますとも。

結局、私は翌週から1年間の予定で出向となり、仕事や新人教育の引継ぎもそこそこに旅立っていくことになりました。

ちなみに周囲には「もう戻って来ない出向でしょ?」などと言われたり、担当役員からは「出向先に移籍するか?」と散々言われていました。左遷させるにはそれなりの根拠と手続きが必要ですが、グループ会社への出向は手続きだけで充分。事実上の左遷人事ということです。

復帰

出向期間は延長要請もあり結局1年5か月となりました。ただ信頼し合える上司・仲間に恵まれ出向先でのプロジェクトは大成功を収めます。その評判はグループ内を駆け巡り、私たちが製作した生産ラインには見学者が出るほどでした。

結果的にこの出向が私に転機をもたらします。
出向先での評判を聞きつけた当時の社長が私を連れ戻し、新しいプロジェクトの主要メンバーに抜擢、私は鳴り物入りで自分の会社に戻ることになりました。出向前の本社とは別拠点での復帰となりましたが、この工場の再編プロジェクトという大きな仕事に取り組むことに。出向前は大きな仕事をさせてもらえなかったことを考えると大躍進と言える状況です。私自身、非常にやりがいを感じていました。

出向から復帰までの詳しい話は別の機会に書きたいと思います。
また以前からのフォロワーさんにはご存じの方もいらっしゃると思いますが、連日の深夜残業と休日出勤により、後に私は過労で2ヶ月程休職することになります。

そのころ彼女は本社生技のメンバーが新プロジェクト参加の為、続々と出向&他部門異動でいなくなり、教育担当者が目まぐるしく代わる事態に。後に彼女に聞いたところ、人の少なくなった生技ではもう彼女を教えるだけの余裕がなく、指示だけ出され放置。何して良いか分からずあれこれ悩んでいるうちに時間だけが経ち今更指示を仰ぎにも行けなくなったと。

雲を掴むような仕事が延々と続く状態に彼女の自己肯定感は消えていくのでした。

次に続く・・・

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