やっぱりジャンプは今でも面白いことを実感する今週号

どうも翔太郎です。

今回は『アオのハコ』に加え、珍しく他の作品の感想も書いていきます。読み切りが好きだったことと、意外にハマった作品の紹介です。

・『アオのハコ』#37「もしもーし」
恋愛の醍醐味と言っても過言ではない、勘違い・すれ違いがやってきましたね。「それなら 私だって…」の「それなら」とは、それはもう少なからず千夏先輩も大喜に好意があり期待していたと取って良いのですよね?

仮に勘違いで嘘をつかれるのは寂しいと思っているポイントに対してのことだとしても、千夏先輩も嘘をつくのは心苦しかったことになり、つまりそれは花火大会のときの態度や気持ちにある程度嘘があったことになる。それでもやはり大喜に対しての好意と捉えられるわけですね。しかもバスケの練習で焦ったプレーをするなんて決定的だとこちらは勘繰ってしまいますよ。

まあ「みんなで行く」と言っていた大喜が、結果は男女2人きりで雛ちゃんが気合いを入れて浴衣と髪型をキメているのを見かければ、傍目には恋が実ったカップルが花火デートしているように見えるのも無理はないとは思いますが。

一方でその雛ちゃんは、せっかく想い人からの「頑張れよ」を持ち前の集中力で聞き逃してしまうという、ハーレム漫画の男主人公のようなムーブをかます余裕が伺えました。

眠っている相手に本心を打ち明ける独白、そして複数の部活が一斉に体育館でひしめき合う光景。それらの描写が個人的には今週のツボで面白かったです。

・『我は竜神』
今週掲載された読み切り作品です。コレはなんといっても最初に出てくる主人公ゴアディの母親のような存在である竜神種のフーガウロから、亜人デザイン・キャラクター性にすごく響くものを感じました。絶滅寸前の人間とそれに代わって現れた亜人種がひしめく世界観なので、亜人好きの方には一読をおすすめしたいですね。

とにかくフーガウロが拾って育てた人間のゴアディを溺愛していて、巨躯で強いキャラクターとのギャップが可愛いです。ストーリーもシンプルながら起承転結がしっかりと面白く読めました。

僕のおすすめはフーガウロとニーハユちゃんです。よろしくお願いします。

・『高校生家族』
主人公が高校生になるにあたって、高校に行けなかった父と母、そして小学生の妹が高校生に憧れてみんなで高校生になってしまおうというお話です。前作の『磯部磯兵衛物語』がギャグ漫画だったこともあり同じような方向性かと思いきや…という、良い意味で期待を裏切ってくれた作品だと思います。

主人公がめちゃくちゃ普通に過ごそうとしている中、実の両親と飛び級の妹がいる状況で普通でない状況に巻き込まれていくところが面白い。が、真の面白さはそんなところではなかったのです。真価を発揮し始めたのは各々が部活動に入ってから。

特に強豪校レベルの逸材がいるバレー部に入る父、同好会レベルの将棋部に入る妹。この2人が繰り広げる部活動の回が大人気作品に負けない熱さを秘めているのです。

そして父の場合は、かつてのチームメイトが監督になっていたり、かつて戦ったライバルの息子が立ちはだかったりと40代の高校生という設定を活かしつつ、強豪校との試合での王道展開も踏襲した新時代のジャンプギャグが読めてしまいます。

正直自分が何に期待して読み始めたのか迷子になっていますが、予想外の面白さに今では毎週ワクワクしている作品のひとつになりました。今まさに、『ハイキュー!!』にある意味で負けない熱さのバレーボールが読める父の試合回が続いているのでおすすめです。

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