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自然体を保てない

「千夏先輩はなぜ大喜にあれだけくっついても動じないのだろう」と気になった前回。

世の中には物理的距離感に戸惑う近さの異性が稀にいるようで。僕は学生時代に1人だけいました。千夏先輩のように皆に優しく、よくスキンシップ(ザックリ言うとハグ)を取る方でした。結果から言えば「うひょ〜」なんてことは思わないわけです。かと言って力づくで払い除けるわけにもいかないので、女性耐性の低さと倫理観から大喜みたいな感じで戸惑っておりました。それが長く続けばアメリカン形式なんだと半ば諦めて受け入れるところに落ち着きました。

つまり大喜から見る千夏先輩とはそういう存在なのだろうと、現時点でのキャラクター像として見ています。

前置きはこのくらいにして、今回も週刊少年ジャンプ2021年48号掲載の『アオのハコ』第27話「脈アリ」についてお話ししていきます。

「ついに千夏先輩も大喜にホの字の何かが出てしまったか!」と思われた急接近も、剥がれかけた冷えピタを貼り直すに止まりました。大喜目線としては寸止めもいいところ、翌日は熱は下がったものの別な意味で熱が上がったのでゲッソリとした気分で学校へ。

こちらにまで伝わってくるような妙にリアルな密着したときの状況を反芻して蹲っていると、プール掃除をする先輩たちから手伝いの声をかけられる。断ろうかと思うも千夏先輩の姿を見つけると欲望のままに即答。濡れないように靴下を脱ごうとすると、千夏先輩から貰ったミサンガが…。汚したくないよねってことで長靴を履いて、いざプール掃除。

掃除ついでに針生先輩から大喜のスマッシュ以外の弱点について指摘されたり、千夏先輩との進展具合を聞かれたり。さらに彼女持ちの針生先輩に「脈アリってどこからですかね?」と聞くと、あまりの非モテ発言にドン引きされてしまう。

「(前略)でも流石に脈がないと触ったりとか自分からしないと思う」と、針生先輩なりの千夏先輩の人物像について推察。「いやいや期待するな」というところに非モテ特有の共感を感じます。「冷えピタの件以外でも、たまに距離感バグってるときあったけどなぁ」と読者としてはまだまだ千夏先輩を疑いたいですね。

そして掃除用具を片付けに行く大喜。そこに偶然いた千夏先輩、図らずも2人きりになる。何気ない会話のどもり具合が、好きな人を意識してるときの自然体でいられない心境を表していて僕の共感ポイントです。

大喜が看病してもらったことについて御礼を言うと、千夏先輩ら明らかに顔を赤らめた表情で「昨日…うん 昨日ね」と返す。用具庫を立ち去ろうとする千夏先輩に、ついに大喜は腕を取って引き止める!今週も良いところで締めましたね。 

そろそろ大喜からのアプローチも欲しいところだなぁというタイミングで、欲しかった大喜からの行動力。また次回が気になってしまうではないですか。

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