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「病気を公開しながら、音楽を作っていく」───サカナクション・山口一郎、うつ病との闘いの記事を読んで感じたこと。

Yahoo!ニュースの記事で、サカナクションの山口一郎氏のうつ病との闘病記の記事がありました。

そこで今回は、
「病気を公開しながら、音楽を作っていく」───サカナクション・山口一郎、うつ病との闘い(取材・文:内田正樹/撮影:後藤武浩/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部)の記事を引用しながら、改めてうつ病(精神疾患)について考えていきたいと思います。

まず、精神疾患についてですが、私は精神疾患を心の病気だとは思っていません。

精神疾患は、脳の機能障害であり、脳の病気です。


不調に気付いたのは2年ほど前。朝から晩までベッドから出られず、ライブも中止し、不安と焦りでいっぱいになった。

「病気を公開しながら、音楽を作っていく」───サカナクション・山口一郎、うつ病との闘い
より引用

脳がまともに機能しなくなると、指一本動かすのもしんどくなります。
脳死したら植物人間になりますが、それをイメージしてもらえれば、理解しやすいかと思います。

もう気の持ちようとか、気合いでどうにかなるレベルではないのです。

「バンドをやって17年、先のスケジュールがないということがなかった。何かに追われているのが当たり前だったから、『もうこれで終わっちゃうのかな』みたいな焦りがありました。めちゃくちゃ怖かったですね」

「病気を公開しながら、音楽を作っていく」───サカナクション・山口一郎、うつ病との闘いより引用

焦り、不安、恐怖から体をこわばらせ、呼吸が浅くなり、脳に充分な酸素が供給されず、脳は過緊張になる。

この状態では、寛解なんて夢のまた夢です。

「まず、それまで好きだったことができなくなった。音楽も聴かず、本も読めない。釣りにもファッションにも興味がわかなくなって、買い物もしなくなった。人ともほとんど連絡を取らなくなった」 それでも唯一、興味を失わなかったものがある。 「ずっと好きな中日ドラゴンズだけは、なぜか残った。ドラゴンズの全試合の情報を深夜にYouTube配信している人がいて、そのコンテンツにも救われました」

「病気を公開しながら、音楽を作っていく」───サカナクション・山口一郎、うつ病との闘いより引用

これは私が精神疾患を患った時の印象の話ですが、外部から刺激を感じる前頭葉が、まったく機能していない感覚がありました。

絵が描けなくなり、マンガやアニメなどの娯楽にも触れたくなくなりました。性欲もまったくありませんでした。そもそもそのようなコンテンツを見たいとも思わなかったです。もちろん、本なんて読めるはずもありません。よしんば、読んだところで脳が機能障害を起こしているのですから、内容なんてほとんど頭の中に入ってこないでしょう。そんな中で、相撲だけは唯一テレビで視聴していました。

「『倦怠感』って言葉、よくないですよ。『なまける』なんてもんじゃないから。体験していない人が想像するより、200倍くらいつらいと思う。僕の場合は『ドラゴンボール』に出てくる『精神と時の部屋』じゃないけど、ひどい時は本当に重力が何倍にも感じる。

「病気を公開しながら、音楽を作っていく」───サカナクション・山口一郎、うつ病との闘いより引用

怠けている訳ではないのです。脳が機能障害で、何もできなくなるんです。

私が精神疾患を2ヶ月半で寛解に至るまでの間にしたことは、
不安や恐怖を感じた時は意識を逸らし、体をこわばらせないようにして、深い呼吸を意識することと、
とにかく、脳を休める為にひたすら寝たことです。
最初の方こそ、睡眠障害で全然眠れない日々を過ごしましたけど、とにかく睡眠こそが、最大の治療法だと思います。


「最近多いのはパニックバイ。いらないものまでネットで買ったり、お店で接客されると楽しくなってあれもこれも買ってしまったり。ソロツアーのあとも一回倒れました。

「病気を公開しながら、音楽を作っていく」───サカナクション・山口一郎、うつ病との闘いより引用

この一文だけでなく、他の文章も読んで感じるのは、山口一郎氏はうつ病というより、双極性障害なのではと感じました。

まぁうつ病の方が伝わりやすいので、そのように表記しているのかもしれませんが。


今回この記事を読んで、「うつ病は脳の病気」ということを、
改めて感じました。


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