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「今」好きなまんが3選 2024春

以前自分のまんが遍歴の記事を書きました。
あの時は自分のこれまでの人生をともに歩んできた漫画たちの話をしましたがそれとは別に「今」の私のトレンドになっているまんがというのもございまして、今回はそちらを紹介しようと思います。
一部ネタバレも含むのでお気をつけください。




紺野アキラ『クジマ歌えば家ほろろ』

 小学館 ゲッサン


平凡な中学生の新が学校の帰り道にロシアからやってきた渡り鳥のクジマ(180cmぐらい、2ヶ国語をしゃべれる)と出会って仲良くなる話。
クジマは元々ロシア生まれの渡り鳥だったけど家族とはぐれて人間に育てられた過去がある。
しかしそんな生い立ちをものともせずクジマはたくましく育ち、強く大きくなった。
理不尽なことがあればロシア語でブチギレるし意地悪をされたら仕返しもする。
浪人生でストレスマッハな新の兄との口喧嘩の応酬は見てて爽快。
でも基本的には優しいし楽しいことはみんなで共有するいい奴。
もうすぐ原作が終わって単行本も完結する。
全5巻になる予定でとても読みやすいのでほのぼの日常すこしファンタジー系まんがが好きな方はぜひ読んでみてほしい。


高松美咲『スキップとローファー』

 講談社 アフタヌーン

まんが遍歴の記事でも紹介しましたがこちらにも。
アニメ化もしたしめちゃくちゃバズってたからみなさんご存知かと思いますが私も大好きです。
石川県の能登半島の先っぽから野望をたずさえて東京の進学校へ入学してきた"みつみ"とそのかけがえのない友達が青春のなかで関わってぶつかったりわかりあったり楽しんだりしながら成長していく青春群像劇。
やさしいけど鋭くてガラス細工のような心の動きのひとつひとつに「わかる!すごくわかる!!」と共感が止まらない。
積極的に誰かと関わったり恋愛したりしていたわけじゃないのにどうしてこんなに「わかる」が溢れて止まらないのか。
私はどちらかというと久留米誠さんに近い感性をもっている(ただし久留米さんのように立派な人ではない)のでゆづきとまことの話になると涙が止まらなくなる。
そう、私は進学校漫画フェチなので。



まどめクレテック『生活保護特区を出よ。』

 トーチ社 トーチweb

舞台は第二次世界戦後の浮浪者増加対策のために「新都トーキョー」をつくり、その中に「一般的な生活に適合できない人たち」を集める「生活保護特区」を制定した東京。
東京で普通の高校生として暮らしていたフーカは定期的に行われる適合テストでは落ちこぼれではあったがごく普通に生活を送っていた。
(まず適合テストみたいなものがある時点でこの世界はだいぶ不穏である)

しかしある日フーカは国から「生活保護特区行き」の通知を受け取り、新都トーキョーへ向かうことになる。
船で渡った先にあった島「新都トーキョー」はこれまで暮らしてきた東京とは全く違う環境でさまざまな事情を抱えた住民たちが身を寄せ合って暮らしていた。
生活保護特区での暮らしの中でフーカは戸惑いながらも自分の居場所を見つけていく。

生活保護特区で暮らす人々は各々事情を抱えて苦しみながらもその中で喜び、悲しみ、怒り、分かち合って生きている。
背後にはすぐ絶望と死が隣り合わせになっている中で自分の居場所を見つけて暮らしている。
そのひりひりした感覚が読んでいて身につまされる。


あとがき


ほのぼのからひりひりまで、3つの漫画を紹介させてもらいました。
『スキップとローファー』はレンタルで2回読んだ後やっぱり手元になきゃいかんと思って紙で買いました。
『クジマ歌えば家ほろろ』と『生活保護特区を出よ。』は臨時収入があった時に本屋でめちゃくちゃ衝動買いをした時に偶然出会って買った漫画です。

全然毛色が違う3つの漫画ですが、どの漫画も個人的には読んで大満足でした。
どんな漫画を読むか迷っているそこのあなた、ぜひ参考にしてみてください。


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