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今日は、何ていい日なのだろう。

今日は、何ていい日なのだろう。
天気が悪い?
関係ない。
だって今日は、日曜日だ。
日曜日は、キミに逢える日だ。
だから、雨が降ろうと槍が降ろうとそれがいい日じゃないはずがない。
今日は、毎週毎週待ちどおしかった、日曜日。
だから今日は、いい日なんだ。


でもぼくにはひとつ、疑問がある。
一緒に暮らしはじめたら、ぼくらはいつも、ひとつ屋根の下。
これは、毎日いい日っていうことなのかなぁ。
それともそれが、日常になってしまうということなのだろうか。

訊いてはみたけどね。
じつはぼくは、答えを知っている。

いつも一緒にいること。
これはたしかに日常になる。
いままでのしあわせが、日常になるんだ。
ということはね。
日常がしあわせになるわけだから、ぼくらは当然、その先のしあわせを探すことになる。

しあわせを探す、旅に出るんだよ。

家にいても、お出かけしても。
それはぼくらの旅であって、その行き先は、ぼくにもわからない。
でもそこにはきっと、たくさんの困難や悲しいことがあって、ぼくらはつい、その恐ろしさに立ちすくんでしまう。
ひとりでは到底乗り越えられない、それは高い高い壁のようで、深い深い沼のようだ。

でもね。
それでもぼくらは進んでいくよ。
手を取りあって、励ましあって。

たっぷり助走をつけて、高い壁はひらりと跳び越えてしまおう。
たっぷり助走をつけて、深い沼はその表面を駆け抜けてしまおう。
なかなかうまくいかなかったら、知恵を出しあって飛んでしまおう。
壁も沼も、もうはるかはるか下。
そんなふうに、大きく羽ばたいてしまおう。

そうして、困難を乗り越えて。

行きつく先々で、たくさんの初めてに出会おう。
行きつく先々で、たくさんの宝物を見つけよう。
行きつく先々で、たくさんの笑顔を切り取ろう。
となりの公園で、近所のスーパーで、これから訪れる、まだ見ぬ土地で。
そうやって、ぼくらは旅をつづけるんだ。

梅雨の哀しい雨も、夏の焦がすような陽射しも。
ピンと空気の張るような冬の寒さも、薄紅色の吹雪に薫る、春の訪れも。

みんなみんな、ぼくらの旅を彩ってくれる。

ひとつしあわせを見つけたら、また新しいしあわせを探そう。
悲しいことの中にも、一緒に立ち向かえるこころ強さにしあわせを見いだそう。

そうして、かけがえのない時間を積みあげていこう。

さあ、旅がはじまるよ。
たくさんの期待と不安をエネルギーにして、歩き出そう。


今日は、何ていい日なのだろう。

だって今日は、日曜日だ。





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