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バイオリンコンチェルト用オーダードレスの打ち合わせ〜同級生と総合芸術の実現へ


こんにちは、まやです。


ようやくリアルタイムでSNSに情報を載せられるお仕事が始まったので、長々と記事にして書きたい時は、noteの方に記録していこうと思います。




今回のお仕事は、バイオリニストの衣装となる、オートクチュールオーダードレスです。


先日、依頼主と、事業主と、製作担当の私の3人で顔合わせ兼デザインの打ち合わせをしてきました!


※美人に挟まれて緊張している



依頼主のバイオリニストは、日本でも世界でも活躍中の鈴木舞さん(写真右)


鈴木舞さんは、私の小・中学校の同級生なんです!

昔から「まいまい」と呼んでいるので、お客様ですが、堅苦しいのもアレなので、以下「まいまい」で。笑



まいまいと初めて出会ったのは、全然記憶にない時です。

苗字が同じ「鈴木」だったためか、実はクラスが同じだったことは一度もありませんでした。笑
学年に「鈴木」も私たち2人しかいなかったんですよね。

苗字もですが、ひらがなにすると「すずきまや」と「すずきまい」で一文字違いで、名前のインパクトだけで、お互いに存在の意識はかなりあったように思います。


まいまいは、小さい頃からバイオリンを弾いていて、小学校や中学校で学校のイベントがある毎に、全校生徒の前で演奏することも度々あって、
習い事としてただ音楽をやっていた子と違うのはもちろん、他にも昔から音楽をやっていて演奏家にまでなった同級生もいますが、彼女だけは、最初から特別に注目されていた記憶があります。

なので、小さい頃からまいまいの演奏を聴いていましたが、どんなに注目されていても演奏家になるなんてそんな簡単なことじゃないだろうなと、小学生ながら生意気に冷静なことを考えていた私は、自分に音楽の才能がないせいもあって、彼女がどれだけ凄かったのか当時よくわからず、正直、「ちょっとすごい子」くらいにしか思っていませんでした。


高校からまいまいは芸大へ行って、私を含めて周りはまだ将来何をするのか、何になりたいのかなんて全く想像もついていない中、演奏家への道を本格的に歩みはじめた彼女を見て、そこで初めて、「あ、この子は本当に才能があってすごい子なんだ、好きなことを、小さい頃から続けてきたことを一生やるという決意をした、特別な子なんだ」という認識をしました。


それからしばらく、まいまいの演奏を聴くことはなくなりましたが、友達や親同士のコミュニティから、時には新聞の記事から彼女の近況や、コンクールで賞をとったなどの情報が入ってきて、小さい頃から知ってる友達が世界で活躍して成長する姿にいつも感動し、勇気づけられていました。



そして、私が大学生になってからmixiが流行っていた時に、みんな本名ではなくハンドルネームだったので「あ!この子、私の知ってる子かも」と予測しながらマイミク(懐かしい)を増やしていたところ、
他の子だと思ってメッセージを送ってみたら実はまいまいだった、という事件があって。笑

それがきっかけで、もしかしたらその時に初めて、お互い直接お話ししたような気がします。
ミクシィのメッセージ上でしたが…
それまでにしゃべったことって、挨拶ぐらいだった気がするので。笑

そこで初めてお互いずっと意識していたことがわかって、改めてお友達になり、SNSでの交流が始まりました。


それから、「一度会いたいね!」「コンサート行ってみたい!」と言い続けて数年、
なかなかタイミングが合わず時は流れましたが、諦めずに機会を伺って、

ついに、今年の1月、15年ぶりに再会を果たすことができました!!


パリに留学して、私にも箔がついて、ちょっとは世界で活躍するまいまいに近づけたかな、といういいタイミングだったと思います。



再会して話したことは、想い出はそんなにないので(笑)お互いの近況や仕事の話、専ら、私はまいまいの衣装を作ってみたいという気持ちが以前から強くあったので、その提案、といった内容でした。


20代後半という年齢は、今までの下積みをベースに自分のスタイルを見つけて花開かせていく、ちょうど脂ののった年頃で、他の分野でも色んな活躍を見せている同級生もたくさんいて、
私自身も、プロとしてドレスを作る技術を得た今、一緒に成長してきた同級生や友達と、コラボできる機会があったらいいなとずっと考えていました。

とりわけ、演奏家やダンサーなど、芸術分野で活躍する人の衣装を作ることは、他の分野の芸術とファッションの協調で、総合芸術を作ることができるので、ぜひやってみたいと思っていました。

その想いを強く感じ、文章にした時の記事があるので、ご興味があればこちらも読んでいただけると嬉しいです。



まいまいも喜んで話に乗ってくれたのですが、その時は私1人で製作する準備が整っていなかったので、いつか実現したらいいね、という話で終わりました。


それから数ヶ月、まいまいからのお誘いを受けて、サロンコンサートに行きました。

彼女のバイオリンを聞くのは10年以上ぶりだったかもしれません。

サロンだったので、初めて間近で見るまいまいの演奏。
そして、スイス、オーストリア、ドイツでの経験を経てからの、初めて聞くまいまいの演奏。


…圧巻でした。


音楽ど素人の私には、細かい技術や音楽の解釈などはわかりませんが、

まいまいの成長をずっと見てきたからこそ、彼女がどれだけの努力をもって、バイオリンへの愛情をもって、こんなにも素晴らしい演奏をするようになったということは、同級生の私だからわかる感動だと思いました。

まいまいのバイオリンの音からはヨーロッパの空気を感じました。
それも、私がフランス留学をしたから尚更、強く感じたのかもしれません。

ヨーロッパで培ったまいまいのバイオリンの技術を引き立たせる、フランス帰りでオートクチュールに拘ってきた私にしか作れないドレスを作りたいと、改めて強く感じました。


その時に、たまたま、ドレスの事業を立ち上げようと企業準備中の、パリで知り合ったさきちゃん(写真左。彼女のことについては、また別に、じっくり書きます。彼女も私にとってとても大切な存在なので。)に、まいまいの話をしたところ、 ぜひ一緒にドレスを作りたいと話に乗ってくれて、

さきちゃんを事業主に、製作の方もサポートしてもらう形で、まいまいの衣装製作の実現へ踏み出すこととなりました。


そして先日、さきちゃんと一緒にまいまいのコンサートに行き、その翌日に顔合わせ兼、衣装のデザインの第一回打ち合わせをしてきたのです♪



オシャレなカフェのテラス席で、ヨーロッパ帰りの三人が優雅に打ち合わせ。笑

フランス気触れとつっこまれるかもしれませんが、同じ空気を漂わせる友達と一緒にいるのは、なんだかとてもホッとします。



今回は、私のラフスケッチや、ドレスの雑誌を見せつつ、だいたいこんな感じの形がいい、というところまでのデザインと、ドレスの色を決めました。

細々したデザインは、後々描き直したり製作しながら微調整していくことになります。


オートクチュールのドレスは、最初のデザイン画のまま仕上がることはほとんどありません。

一点ものだからこそ、作ってみなければわからないというのもありますし、製作しながらより良いデザイン、技術を見つけたらその都度修正を重ねて、完成させていくこととなるからです。


まだ始まったばかりで不安もありますが、
色んな場所で活躍する依頼主のまいまいと事業主のさきちゃん、二人に負けないように私も頑張っていきたいと思います!


そして素敵なドレスが出来上がることを私自身、楽しみにしています。



2018.5.19 まや


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いつもありがとうございます! サポートいただけたら、仕事ではなく、ただ好きなこととして、自由にデザインした個人的な作品ドレスを作るための材料費の一部に当てさせていただきたいと思っております。