映画『私をくいとめて』
原作を読んで公開を心待ちにしていた映画、『私をくいとめて』を観た。小説を読んだときは「わかる、わかる!」と楽しく共感だけして終われたのに、映画は観ていると胸がヒリヒリするシーンが多くて、「これが大久明子作品か……」と思った。
同じく綿矢りさ×大久明子作品の『勝手にふるえてろ』を観たときも胸にグサグサきたけれど、『私をくいとめて』はきゅんきゅん、ヒリヒリ、ズシーン、ほっこりがすべて詰まっている。
原作では、主人公の恋の相手・多田くんは大柄でうだつの上がらない雰囲気の営業マン