母はいつも戦闘モード
私の母。
祖母と全く違うタイプの人間に成長。
「何事も辛抱と諦めが肝心」と、ひたすら我慢の人生を歩む祖母。
その努力も虚しく、配偶者(祖父)は大外れで、自分自身は大病をし、不幸な人生を歩むことに…。
それでも、母には、結婚して、男性の言う事をよく聞く健気な女性である様、教育して来ました。
ところが、…。
一旦、両親に捨てられてしまった母は、祖母の預かり知らぬ所で、強烈な自我を確立。
両親の所へ逃げ帰って来た母は、祖母に言い放ちました。
「お母さん、何で、しょうもない人間とばかり付き合っとるんか?」
小学校2年生にして、心は既に老成化。
極貧生活を送る祖母の周りには、人の不幸を願う様な人達が集まっていたそうです。
その他にも、変な宗教を勧めて来る人、毎日「昼食代が無い」と5百円を借りに来る人等、母の神経を逆撫でする様な人達が、家にやって来ていました。
そこで、母は、不幸退治を始めたのですが…。
そのやり方は、強烈。
訪問して来る変な人物の髪の毛を引っ張ったり、引っ掻いたりして、「帰れ!」と叫び続け、迷惑客の減少に貢献。
しかし、祖母は、この事を良く思っていませんでした。
「アンタは、見識が高すぎる!」と母をなじり、母子間の対立は、更に激化。
「貧乏なりに、大人しくしろってか?」
「そんなんやから、しょうもない人生を送る羽目になっとんねん!」
母は、戦う女です。
本来、結婚などせずに、1人で生きる覚悟を決めていた母でしたが、そんな母を気に入った人物が父(笑)。
「お母さんは、付き合い易い!」なのだそうです…。
(ホンマか~?)
母が、私に言い聞かせて来たこと。
「アンタ、誰か(男の人)に物を買ってもらおうとか、しょうもない事、考えるなよ!」
「アンタが買ってやる位の気持ちでおらんとアカン!」
「肉弾戦とかで生きて行くなよ!」
幼かった私は、父に尋ねてみました。
「お父さん、肉弾戦って、何や?」
珍しくこの時、父は、私の質問に答えてくれなかったのでした(笑)。
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