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苦労人故の嗅覚が引き寄せた幸せ

私の母。

結婚するまで、大変不幸な人生を歩んでいました…。

生まれてすぐに、両親から捨てられます。

小学校2年生で、両親の家に逃げ帰ったのですが、歓迎されませんでした。

大手企業に就職するも、稼ぎのほとんどを自分を嫌った実母に渡し、家計を支えます。

人間嫌いな母は、皮肉にも受付嬢に抜擢され、毎日多くの人と接することに…。

その後は、副社長秘書となり、またしても、人のお世話をする羽目に…。

そんな折、母の前に、とても呑気そうな男性が現れます。

「他人は、バイ菌!」

そう、思っていた母でしたが、この男性は、いとも簡単に母のバリアを突破。

「なんか、普通とは違う女性だな!」

「この人は、自分でないと駄目だと思ったと!」

物好き(?)なこの男性は、母にアタックし、結婚。

母方の親戚達の予想に反して、結婚生活はかなり上手く行くことに(笑)。

「あんな、じゃじゃ馬(母)と仲良くやっているなんて!」

母の弟もビックリ。

妻として母としてという観点で母を見てみると、決して合格点に達しているとは言い難いのですが、不器用ながらに頑張ってはいるのです(笑)。

人を見る目だけは、確かだった母。

父の力を最大限引き出しながら、難局を乗りきって来ました。

父自身、苦労人故、それなりの実力は身に付けているのですが、なんといっても強運の持ち主であることが強み。

運の良い男性を見分けることができた母。

幼少期の苦労も、決して無駄ではなかったのでした(笑)。


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