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愛嬌のいらない女?

私の母。

滅多と知り合いの前に現れません。

特に、父方の親戚の前には。

たとえ現れたとしても、一言も喋りません。

コレ、無欠点作戦(?)。

ある親戚のおじさん。

どうしても母と会ってみたくて、父の居ない間を狙って我が家に電話をかけて来ました。

「今、近くまで来ているんだけど…」

これに対して、母は言いました。

「あっ、そうですか!」

おじさん、撃沈(笑)。

すっかり、謎の人物化してしまった母。

幸運にも、母の姿を見ることができた人達が興奮気味に騒ぎ始めます。

「あん人は、美人やったと!」

おかげで、益々、皆の好奇心を掻き立てることに…。

父の職場の人達まで騒ぎ始めます。

「是非、君の奥さんの顔を見なければ!」

(はぁ~?)

目立たない様に隠れているハズが、何だかおかしなことに…。

結婚して以来、母は世間から身を引き、ボロボロの服を身に纏い、髪もボサボサ。

「私は、幸せやわ~🎵」

本人は、とても満足げ。

それでも、「気品のある人」と勘違いされるのですから、大したモノなのかも知れません(笑)。

(オイラも、黙って神秘性を身に付けてみるかな~)

悲しいかな、母に似なかった私。

ただ黙っていると、「気の利かない女」扱いされてしまいかねないのでした(笑)。

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