見出し画像

ファシリテーターについて考える ~組織を支える「円滑屋さん」~

よく聞く「ファシリテーター」って結局なによ!?

よく、「ファシリテーター」とか「ファシリテーション」ってカタカナ、目にしたり耳にしますよね

マネジメントや人材育成の授業でも頻回にでてくる、この「ファシリテーター」って言葉。

でも、こっちに来て学んでみて、

ファシリテーションとかファシリテーターほど日本語訳が難しい言葉ない!!!ってくらい、日本語にぴたりとあてはまる言葉が見つからない。

辞書で調べるとね、

Facilitator  調整役、まとめ役、促進者

いやー、促進者ってなにー!?!?!?

じゃああなた訳してみてよ、って言われそうですが、

たしかに、、、促進、、者、、、

というわけで、わけわからないカタカナがでてくると拒絶反応がでてくるみなさまへ、

今回は「5分でわかる、ファシリテーターとは?」について考えてみます

ファシリテーターは「円滑屋さん」

ファシリテーターと対比ででてくるのがわたしたちがよく知る Teacher です。

成人学習の世界では Facilitator を使うのが一般的。

めちゃくちゃ余談なのですが、わたしの大学院、Teachers College, Columbia University というのですが、

この考え方からいくと Facilitator College に改名したほうがしっくりくるのでは!?笑


Teacherの役割は主に「指導」です。

Presents information (情報を提示する) Provides the right answer(正確な答えを与える)など、学習者を先導して導く、という印象が強いです

一方で、Facilitatorとは答えを明示することはありません

Guides discussion (ディスカッションが円滑にいくようガイドする)、Provides the right questions (正確な質問をする)

ここで大事なのが、ファシリテーターは「質問を投げかける」ことが重要ということ。

なぜなら、答えは学習者自身のなかにあるから

ファシリテーターはその答えが学習者の中から外へでるように導くことがポイントです (英語では let get out from the learner といいます)

知識でうめつくしたり、答えを与えたりするのではなく、

学習者自身の答えを外へ外へでるように仕向けることが私的には大事だと思いました

ファシリテーターに私なりの訳をつけるとしたら「円滑屋さん」

この世の偉大な翻訳者の方々に怒られてしまいそうですが、

物事が順調にすすむように、答えが学習者のなかから外へ出て成長できるように、それをすべて「円滑に」サポートをするのがファシリテーターの役割だと授業を受けて思いました。


具体的にどんな場面で「円滑屋さん」になれるの?

授業のディスカッションで面白かった議論を紹介します。

事前にプレゼンのパワーポイントをすべて学習者に公開するべきか否か?

私がとっているほとんどの授業では授業前にその日のパワーポイントが送られてきます。

これ、私的にけっこうびっくりしたことでした。

みなさんは学生時代やセミナーとか、事前に教える側のひとからパワーポイントって公開されていましたか?

もしくは、自分がプログラムを提供する側になったとき、送りたいと思いますか?

これね、一長一短あるんです。

ファシリテーションの要素を強くするならば、圧倒的に事前に公開しちゃったほうがいいんです。

学習者は授業やセミナーまでに一読して、内容を把握したうえで挑めるから、内側にある考えが引き出しやすい。

初見の内容に対して考えをのべよ、というより事前に内容がわかっているから レディネス(準備のしやすさ)が整います。

インプットは事前に、アウトプットは授業で というのはファシリテーター側にとっては一番発揮しやすい環境です。(flip class ともいいます)

ただし!!

これ、抵抗ありますよねー

私もわりかしプレゼンのなかに「サプライズ感」を残したいタイプなので、

全部見せちゃったらプレゼンきいてくれないーーー

って思っちゃいます。

だから、プレゼンの内容・示したい内容によって teaching ・facilitating を効果的に使い分けるのが大事だと思います

知識重視の場合と、よりactiveに学習者自身に考えてもらう場合と、

時と場合によってうまく使いわけられると一番ベストです!

勇気がいりますが、私もいつかプログラムを提供するときは事前にすべてのスライドを学習者に送ってみようと思います。

ファシリテーター、と今度目にする機会があったら、

「円滑屋さん」というワードが思い浮かんでもらえればいいなと思います笑

来期履修予定の授業で Facilitating Adult learners という授業があります。

また授業受けたら学びが深まりそうです!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?