短歌「凡庸未満」連作10首

書くことに向かない故にいつまでも小論文すらコラージュアート

何も書くことが無いのは才能が無いということらしい 寂しい

途上とは未成品などではなくて小なる完成品らしい。死ぬ。

何事も人より劣ると気が付いたときから長い余生が始まる

潰してはいけない暇まで潰しては目減りしていく人生が怖い

近頃はどんな文章を読んでも劣等感しか抱かないのだ

降りるのに理由は無くて生き先が暗く霞んで動けないだけ。

持続的鎮静が欲しい。働けど楽に暮らせぬ仕事よりかは。

ひっそりとドアの建付けを悪くするだけでエンペドクレスになれない。