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【美術館】箱根・ポーラ美術館『部屋のみる夢』〜窓のある絵や写真が好き〜

久しぶりに、箱根のポーラ美術館に行ってきました。
ポーラ美術館に行くのは、これが2回目です。
休日だったので、混んでいるのかなと思ったのですが、案外空いていました。
都内の美術館に比べると、やはり物理的な距離が、ハードルを高くしているのかもしれません。
横浜からでも、電車とバスを乗り継いで2時間以上かかります。
車で高速道路を使っても、同じくらいかかります。
東京都内からだと、ちょっとした旅行になってしまうでしょう。
実際に来られている人を見ても、旅行中のような家族連れが多くいらっしゃいました。
桜の季節が過ぎてしまっているせいか、観光客自体そんなに多くありませんでした。

ポーラ美術館は、立地の環境と建物のマッチングがバッチリです。
ガラス張りの屋根や窓から見える景色は、緑の山と青い空です。
都会の美術館から見える高層ビルの景色も素晴らしいのですが、やはり自然の景色というのはいいものです。

今回の展覧会のタイトルが「部屋のみる夢」ということで、部屋の中を描いた作品が中心でした。
部屋といえば、窓が必要です。
私は何故か、窓のある絵や写真が好きなので、ストライクゾーンど真ん中の展覧会でした。
展示場の至るところに、窓が作られているのです。
その窓の向こうに、マティスの作品が見えたり、窓の横にハマスホイの作品があったりと、演出が素晴らしいのです。
作品自体を見ることにも楽しめたのですが、作品が展示されている空間自体が気持ち良く感じられるのです。

別の展示室では、リヒターの作品をじっくりと見ることができました。
サイズの大きい作品は、少し離れたところから見たいものですが、都内の美術展だと、人が多くてそれがなかなかできません。
今回は、比較的に人が少なかったということもあり、椅子に座ってじっくりと眺めることできました。
リヒターのような抽象画のことは、正直に言ってあまりよくわからないのですが、じっくりと見ていると、なぜか引き込まれていくような感じがしました。
絵というのは、見るものではなく、感じるものだということが、少しだけ理解できた様な気がします。


読書は文字を読んで、脳で映像化して何かを感じます。
美術は、目で見たものそのもので、何かを感じます。
文章も絵も、人間が作り出したものです。
人間が作り出したものには、不思議な力が感じられるのです。
そういった人間の力を、出来るだけ多く感じて生きていきたいものです。


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