【備忘録】AIは息を吐くようにうそをつく(ことがある)

 林芳正外相が予算委員会の審議のためG20外相会合への出席を見送った。野党の嫌がらせというわけでもなく、与党・自民党内からG20出席に反対する声が上がったというからあきれる。

 ロシアの侵攻を受けるウクライナ支援でグローバルサウス(新興・途上国)の協力を得る必要があるこの時、中国とロシアが連携して米欧日への対抗軸をつくりかねないこの時期、こういう重要な多国間外交の場にG7議長国日本の閣僚の姿がないとは、まったくひどいもんである。

 そして、そこまで重要な予算委員会に出席した林外相に対して、いったいどれほど重要な質問があったのか。日経によると、次のような結果に終わったそうな。

 林氏は3月1日の参院予算委員会におよそ7時間出席した。質問は自民党の上月良祐氏による1問のみで、答弁時間は53秒。テーマは在外邦人の孤独・孤立対策だった。

 なぜこんなことが起きるのか。読売新聞によれば、憲法63条は、首相や閣僚が答弁を求められた場合、国会に『出席しなければならない』と定めている。この規定を理由に、予算委の基本的質疑などで首相と全閣僚に出席を要求するほか、質問内容に応じて閣僚に出席を求めることが慣例となっている」とのこと。

 ということは、国会の方で閣僚に答弁を求めないと決めれば良いわけで、これまでもそうやって首相や外相らが国会開会中に外遊に出た例はある。今回それがどうしてできなかったのか、一国民として国会のセンセイ方に説明を求めたい。小一時間問い詰めたい。

 ところで、一体全体政界のこうしたありさまを、このような人間の愚行を、合理性の塊であるAI様はどう捉え、どう回答するのか。またまたオレたちのChatGPTに聞いてみた。


 「日本の外務大臣が国会開会中に外遊できない理由は、憲法によって定められています。日本の憲法は、国会が政府を監視する重要な権限を持っていると規定しており、外務大臣が国会が開催されている期間に外遊することは、国会の監視機能に対する影響が懸念されるために制限されています」。

 憲法に国会の権限として政府を監視することと書いてあるのか、ふーん…って、そんな明文規定ないんじゃないの? すごいもっともらしいから納得しそうになってしもうた。

 これはAI様、危ないっす。誰かが「ChatGPTは息を吐くようにうそをつく」と評したが、本当にその通り。センセイ方に限らず、AIも信用ならないようで。




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