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大人になってからできた「遊び友達」

ドイツの、ポーランドとの国境沿いの町Görlitz/ゲルリッツに、
"Die geheime Welt von Turisede"/「トゥリゼーデの秘密の世界」
(旧Kulturinsel Einsiedel)というアドベンチャーパークがあります。

およそ7ヘクタールもの広い土地に、独特な遊具たち、劇場、魔法のお城、動物と触れ合える場所、宿泊できるツリーハウス、キャンプ場などなど、独特の世界の中で自然を満喫しながら、思いっきり楽しめる場所です。

このアドベンシャーパークでは、子どもも大人もみんな遊べます!
みんな、一緒に遊んでいます!

⬇️こちら、ぜひのぞいてみてください!それぞれのポイントをクリックするとバーチャルツアーができるようになっていて、楽しいです。


私はドイツ東部の街ハレで「遊びと学びのデザイン」を学びました。
在学中、遊具づくりのプロジェクトに取り組んでいた時に、ここに遊びに行ってくるように教授に勧められたのですが、少し遠いし、車がないと行けないし、結局行かずじまい。

遊具デザインの仕事を始めてから、またここに行ってみることを勧められることが増えたので、数年前に友達2人と行ってきました。マティアスとソフィアと一緒に。ベルリンから車で日帰りで行ったのですが、感想は、

本っ当に、楽しかった!!!

1日では時間が全然足りませんでした。

学生の時に行っていれば、遊具プロジェクトにもっとインスピレーションを受けられたのかも!
と思ったのですが、今行ったからこそよかったのかも、とも思いました。

というのも、一緒に行って一緒に遊んだのが、学生の頃にはまだ出会えていなかったマティアスとソフィアだったから、こんなに楽しめたんだと思うのです。
それにあの頃だったら、プロジェクトへのアイデアを、インスピレーションを、と必死になりすぎて、思いっきり遊べていなかったかもしれないし。


遊具の仕事を始める前、前職ではデザインメッセに出展することが多く、設営から解体までほぼ一週間メッセ会場にこもりきり、ということが年に数回ありました。

その頃に出会ったのが、マティアス。
友達2人で新しい遊びの文化を提案しプロダクトを開発していた彼らのブースと私が働いていた会社のブースが近いことが多く、1週間ほぼ一日中顔を合わせ、いろんなことを話して、お客さんが少ない時間には一緒に遊んだりお絵かきをしたり。その時間がとっても心地よくて、仕事が変わってメッセで会うことはなくなっても、また一緒に遊ぶようになりました。


子どもの頃、友達とバイバイするときや次の約束をするときには、
「またあそぼーねー!」

それが、大きくなるにつれて、
「また会おうねー。」
「またご飯行こうね。」
「また飲み行こー。」
になって。

いつのまに切り替わってたんだろう。

マティアスとは、久しぶりに、この
「またあそぼーねー!」
だったのです。


ソフィアに出会ったのは、前職の頃から、そして今も遊具デザインの仕事と並行して続けている、子どもミュージアムの同僚として。

15歳ほど年上のポルトガル出身の彼女。
私とはこれまでの人生も考え方も毎日の過ごし方も全く違います。
それなのに、すぐに意気投合して、仲良しになりました。

ソフィアとも、
「またあそぼーねー!」


この2人は、私に、久しぶりに「遊び友達」ができた感覚をくれました。


いろんなことを何時間も長く深く話せる友達も、長い間連絡が取れてなくても想い合えていると思える友達も、とっても久しぶりに会ってもその時間がなかったかのような感覚になれる友達も、大切な友達って、いろいろ。

大人になってからの「遊び友達」もとっても素敵で大切だって、2人が教えてくれました。


マティアスとソフィアは、このアドベンチャーパークに一緒に行った日が、はじめまして。

2人もすぐに仲良しになれると思っていた私の予想は的中。
行き帰りの車内もとっても楽しくて、最高の1日になりました。

遊び心がたっぷりの2人と遊んでいると、周りにいた子どもたちとも本当にすぐに仲良しになれました。

子どものアンテナって、敏感ですよね。しっかり見ている。
ダメダメばっかり言ってくる大人には寄り付かないけど、楽しそうに遊んでいる大人には、子どもの方から寄ってくる。

ひとつの大きな遊具で滑り台の入り口が分からなくて必死で探していたとき、(それぐらい、遊具ひとつが迷路みたいになっているものもあるんです。ここで遊んでみたくなるでしょう!?)ヒントをくれた子どもたち。
地下に潜ったり入り組んだ遊具の中を探検することもあるので、常連の子どもたちはおでこにランプを付けていて、私たちの探検隊長になってくれました。

マティアスとソフィアと、たくさんの子どもたちと一緒に、泥んこになって思いっきり遊びました。仕事へのインスピレーションだとかは考えずに。

違う町に住んでいて、パパになって今はなかなか会えないマティアス。
年末にポルトガルの家族に会いに行ってから、飛行機がキャンセル続きで未だにベルリンに戻って来れていないソフィア。

今、人になかなか会えなくて、遠出もできなくて、2人にも全然会えなくて、楽しかったあの日のことを考えて元気を出しています。


またあそぼーねー!!

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