こむら返りについて。

今日明日は雨で気温がまたまた下がるようです。
服装の選択にやや悩みます。

今日は、医学系ブログに戻って、こむら返りです。



How to Stop Muscle Cramps Fast, According to a Doctor
HealthDay. Updated on: Sep 04, 2023.
より。

筋肉のけいれんは突然起こり、耐え難いものです。何が原因で、どうすれば早く治まるのだろうか?
緊急治療室の医師が、このような痛みを伴うエピソードを治療、予防し、その場で止めるためのヒントを提供した。

足の筋肉が「つって」痛みをともなうことを、
俗称で「こむら返り」といいます。
医学的には「有痛性筋痙攣」とか「筋クランプ」というようです。

個人的には、
運動不足で急に運動したときとか、
夏のプール開きで背泳したときによくおこった記憶が。

何が筋肉のけいれんを引き起こすのか?
クリーブランドクリニックの救急医療の専門家、パトリック博士によると、「筋肉のけいれんや筋肉の過度の神経刺激は(私たちの筋肉内の神経に対する)ストレスによって引き起こされます。原因としては、低マグネシウム、低カルシウム、甲状腺機能低下、腎臓や肝臓が脱水や電解質のアンバランスの影響を受けていることなどが挙げられます。それだけではなく、
末梢神経障害、患者が頻繁に神経けいれんを起こす状態、ALS(筋萎縮性側索硬化症)のような長期的な状態など、他の原因もあります。」

夏場に運動していて脱水が酷い時にも起こりやすいです。
まれに、他の病気が隠れていることも。


国際スポーツ栄養学会誌に掲載された2021年の研究によると、電解質と水を組み合わせることで、運動後の筋肉のけいれんを抑えることに成功した。
オーストラリアにあるエディスコーワン大学の運動・スポーツ科学部長である野坂健主任研究員は、ニュースリリースの中で、「これは、普通の水を飲むと筋肉が痙攣しやすくなるが、電解質水を飲むと筋肉が痙攣しにくくなることを示している。純粋な水では体内の電解質濃度が薄まり、発汗時に失われる電解質を補うことができないからでしょう。」

以前にも、ふれたことがありますが、
大量の汗をかいた際に生じる水や塩分喪失に対し、
十分な塩分補給がない状態で水を飲用した際に塩分濃度が低下し、
足、腕、腹部の筋肉に痛みを伴ったけいれんがおこることがあります。


クリーブランド・クリニックによれば、筋肉けいれんの原因には他にも以下のようなものがあるという:
・ストレッチ不足
・加齢
・妊娠
・高コレステロール治療薬スタチンや鼻づまり治療薬プソイドエフェドリンなどの特定の薬物投与

加齢といわれれば、それまでなんですけど。

プソイドエフェドリンは、
鼻炎の薬(パ〇ロンとかベンザ〇ロックとか)にはいってます。
コレステロールの薬のスタチン系でも副作用にあります。
その他利尿剤とか気管支拡張薬(吸入)とか
(あまりナーバスにならないでもらいたいですが)・・・。

どのような不足が筋肉のけいれんを引き起こすのか?
カリウムナトリウム、マグネシウムなどの電解質レベルの低下に加え、
カルシウムレベルの低下とビタミンDレベルの低下も、筋肉を痙攣させる原因となります。
なぜか?
骨健康・骨粗鬆症財団(BHOF)によると、カルシウムは筋肉の収縮を助け、ビタミンDはカルシウムの体内吸収を助けるからです。

スポーツドリンクには、
Na, K, Mgあたりは入っているでしょうけど、
ビタミンDとかは普段から摂取に気を付ける必要があるでしょうか。

筋肉のけいれんを早く止める方法
米国整形外科学会から、筋痙攣を早く止める方法を5つ紹介します:
1. けいれんが始まったときに行っていた活動を直ちに中止する。
2. 筋肉が硬くなっている場合は、あたためる
3. 筋肉に痛みがある場合は、冷やす
4. 筋肉を伸ばした状態で、患部をマッサージする。
5. 水を飲み、電解質を補給する。

わりと一般的な方法の気もしますけど・・。

筋肉痛の予防法
筋肉痛の予防法としては、青菜やサラダ、野菜など、適切なビタミンやミネラルを含む健康的な食事を心がけることです。さらに、十分な水分補給、特に発汗によって失われる塩分を補う飲み物が重要です。
全米スポーツ医学会(NASM)によれば、筋肉のけいれんを予防するのに最適な食品は以下の通りである:
・ナトリウムと水分のためのピクルス
・カルシウムとマグネシウムのためのトレイルミックス
・塩ココナッツ:カリウムとナトリウム
・塩漬けスイカ:水分とナトリウム
カルシウムの吸収を助けるために、日光を十分に浴び、ビタミンDを多く含むこれらの食品を食事に取り入れるよう、BHOFは勧めている:
・天然のサーモン、マグロ、サバ
・ビタミンD強化牛乳、ヨーグルト、シリアル
・ビタミンDのサプリメント

よく知りませんでしたが、
トレイルミックスは「登山やアウトドアで食べる栄養食」らしいです。

ピクルスとか、塩ココナッツとか、塩漬けスイカとかあまりスーパーでも見かけませんが、美味しそうかも。
サーモン、マグロ、サバも美味しいですね。

あまり日本では馴染みがないですが、
アメリカでは、ビタミンD添加牛乳が普通に売ってました。

定期的なストレッチも重要です。NASMでは、筋肉のウォームアップを最大限に活用するためのヒントをいくつか紹介しています:
・少なくとも25秒から45秒間ストレッチを続ける。
・ストレッチを2~3回繰り返す
・ウォーキングランジやヒップサークルなど、可動域を広げるストレッチを行う。

受診のタイミング
クリーブランド・クリニックは、けいれんに以下のような問題がある場合は、医師の診察を受けるべきだと述べている:
・10分以上続く
・日常生活を中断するほどひどい。
・適切な水分補給、ストレッチ、栄養補給、電解質のバランス調整をしても治まらない。
・毒素や感染因子に遭遇した後に発症する。
・疲労、めまい、頭痛、胸痛、息切れをともなう。
「頭がボーッとしたり、心臓がドキドキするような症状や、胸痛、息切れ、混乱がある場合は、すぐに救急部を受診してください。」

運動前のストレッチは入念に。
症状が酷い、長く続く場合は病院の受診も考慮しましょう。

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