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【実例で紹介】価値を売るべき理由がわからない事業者さまに読んでいただきたいエピソード

事業者さまの永遠のテーマです。

何でもいいから販売して売り上げを上げたいのか。

それとも、自分たちが”これはイイ!”と自信をも持っている商品・サービスをお客さまに届けて、喜んでいただきたいのか?

作者は、事業者さまが売るべきものは「「価値(value)」ですとお伝えしております。

この記事ではメーカーでブランドの販売促進の業務に従事していた作者が、
とあるテナントの大型セール会場でお一人の女性のお客さまの接客を担当させていただいた際、お客さまから素敵な笑顔を頂戴した体験があります。

接客のプロじゃない私が、お客さまから
なぜ笑顔をもらうことができたのか?

エピソードをもとに売るべきものが「「価値(value)」である理由をお伝えします。




お客さまとの出会いは偶然


セール会場を想像いただければわかると思いますが、たくさんの人と賑わうスタッフの声出しがBGMとなっていて、どのスタッフの接客を受けたいとか、誰に聞きたいといったことを考えるお客さまはセール会場ではいないと思います。

私はたまたまフィッティングルームの列の整理要員として働いていただけ、お客さまはたまたまご自身が試着したい商品を持って列に並んでいただけ。

それが私とお客さまの出会いです。

お客さまは上顧客さまに


魔法の言葉

このお客さまは私が短時間ではありますが接客をさせていただた日以来、そのブランドの顧客さまになってくださいました。

これは、私の接客が良かったからでしょうか?

いえ、違います。

私は普段、接客のプロではありません。

ただのサラリーマンでした。

そんな私がお客さまに接客の時にかけた魔法の言葉はまさしく「「価値(value)」ついてです。


どんな接客だったのか?

フィッティングスペースにいると必ずお客さまはサイズ交換や、サイズチェックの相談にのってもらいたい方が一定数います。
そのため、必ず「何かあったらお声がけください」とお伝えするのはマナーです。

このお客さまにも同じようにお声がけさせていただき、インナーアイテムのサイズチェックのリクエストを承りました。
フィッテングスペースでご試着されたお客さまを拝見したとき、私の正直な感想は「似合ってない」と感じました。

販売のプロではない私はタジタジした記憶があります。

どう言葉を返していいか困っていたとき、そのお客さまから「いつもこの商品(サイズ)を着ているの」と仰ってくれたんです。

この瞬間私が思ったのは、”このお客さまは、これでいいのかな?と悩んでいるんだ。だから、私に客観的な意見を求めている”と思ったんです。

私は勇気を出して

⚫︎ 「サイズ感がお客さまには少し窮屈に見えます。」
⚫︎ 「本日は休日ですか?普段、どんなお仕事をしていますか?」
→→→ 今日はお休みで、娘さまと一緒にテナントにお買い物に来た。普段は事務職の仕事をされている。
⚫︎ 「普段どんな服装を着ていますか?」
→→→ シャツやブラウスにスカート、足元はヒール靴で仕事に行く。
⚫︎「どんな色味が好きですか?」
→→→ 暖色系や花柄等、女性らしい色とモチーフが好き。
⚫︎「お客さまのサイズをお測りしてもよろしいですか?」
→→→ サイズは出産をして体型が変わってしまってそれから正確に測ったことがない。

と会話の中で順番に情報を伺いました。

お客さまに手に入れもらいたい価値を提案する


いざ!商品提案をするのですが、ここで私がご提案した商品はお客さまにとってはちょっともの足りないと思われるシンプルなデザインで、サイズ感も最初にご試着のアイテムより2サイズくらい大きい商品をお持ちしました。

そしてお伝えした言葉は


「この商品を着てみてください。ブラウスを着用した際、スッキリとしたシルエットになります。」

この一言です。

お客さまは不安に思いながらきっとご試着されたと思いますが、次にカーテンを開けて私に見せてくれた表情は笑顔だったんです。

嬉しい体験です。



お客さまが手に入れた価値とは何か


今思えば、当時の私の接客は失礼な点もあり反省すべきこともあります。

その接客で私がお客さまに提供できた「価値(value)」は・・・

産後に体型が変わってしまったことで、スタイルに自信を持てなかった一人の女性がその商品を着用することで、綺麗な自分の姿を手に入れた。

価値を感じれば価格のリミッターは外れる


実はその時にご提案させていただいた商品、セール品ではなかったです。

急いで売り場に行って、定価で販売している商品を取りに行きご提案しました。

もちろん、その商品がセール品ではないことをお伝えしています。

定価品をご提案した理由

これは、待ち時間です。

お客さま視点に立ち、今あるマインドにより沿って考えた時にお客さまが望むことは、

セール会場にある価格の安い商品 < 自分に合う商品

と判断し、セール会場で雑多におかれた在庫からお客さまにあう1枚を探すのではなく最短で在庫を確保できる定価商品を選択しました。

もちろんお客さまは満足してお会計をしてくださいました。



商品(product)のご提案していたら・・・


あの日の私がお客さまにセール会場にある商品から、お客さまが希望するサイズ・カラーの商品からセレクトして販売していたらお客さまは、喜んで代金をお支払いいただき、ご自宅に帰ったでしょうか?

2枚目の商品を購入してくれたのでしょうか?

来年のセールにも足を運んでくれたでしょうか?

答えは全て「NO」です。


お客さまは商品(product)というモノが欲しいのではなく

商品を着用して手に入れたい未来という「価値(value)」を手に入れたい

未来という「価値(value)」を手に入れたとき

満足しその商品・サービスの顧客への第一歩を踏み出してくれるんです。


価値とは何か?


私は、

価:ヒト(事業者さま)の商売を通して
値:ヒト(お客さま)に真っ直ぐに届くもの

とお伝えします。



〜 POWER OF MARKTING 〜

ーケティングのチカラを信じて皆様の事業をキラキラ輝かせたい





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