私が大人のADHDと診断されるまで

自分自身と向き合い今後どのように生きていきたいか整理するため、また同じようにADHDと診断された方、ADHDではないかと不安に思っている方の少しでも役に立てればと思い、この記事を書くことにしました。

ADHDとは?

注意欠陥・多動性障害といわれ、発達障害のひとつです。
厚生労働省のHPには下記のように記載されています。

1.「不注意(活動に集中できない・気が散りやすい・物をなくしやすい・順序だてて活動に取り組めないなど)」と「多動-衝動性(じっとしていられない・静かに遊べない・待つことが苦手で他人のじゃまをしてしまうなど)」が同程度の年齢の発達水準に比べてより頻繁に強く認められること
2.症状のいくつかが12歳以前より認められること
3.2つ以上の状況において(家庭、学校、職場、その他の活動中など)障害となっていること
4.発達に応じた対人関係や学業的・職業的な機能が障害されていること
5.その症状が、統合失調症、または他の精神病性障害の経過中に起こるものではなく、他の精神疾患ではうまく説明されないこと

もしかしてADHD?

わたしがADHDかも?と疑問を抱くようになったのは社会人1年目の時でした。少し長いですが、経緯を振り返ります。

先輩社員からの言葉「ずれてるよね」

社会人1年目:4月〜9月

大手企業に、総合職として入社したわたしは縁もゆかりもない関西営業所の営業として着任しました。

最初の半年間は教育担当である固定の先輩社員に営業同行しどのように仕事をしているか学ぶ期間でした。私の教育担当は、サバサバした10歳上の女性社員。すごく仕事ができて、勉強熱心。退社しても、休みの日も、自社商品を使用して使用感を試す、そんな努力をしている人でした。でもその努力は「自分がやりたいからやる!」という感じで心底楽しそう。自社の商品を、そして業界を愛している人でした。

そんな先輩に憧れていました。

私は、大学の時は(自分でも言うのもなんですが)明るく誰とでも仲良くなれるタイプの人間でした。時には抜けているところもあり、天然だよね、と言われる事はあっても、それが良さだよね!と言う友達の言葉を好意的に受け取っていました。

ただ社会人になって、先輩につくようになってから、先輩から「人とずれている」「第一印象は良かったんだけどな〜」と言われるようになり、先輩とつきっきりの毎日が少し窮屈になり始めました。
「私ってずれてるのかな」「仕事ができないタイプなのかな」と大学の時には高かった自己肯定感が日に日に低くなり始めました。でも、社会人ってやっぱ辛いもんだよね、いきなりできる人なんていないよね、と深く考えないようにしていました。

取引先からの言葉「あんたの評判最悪だよ」

社会人1年目:10月〜1月

半年後、教育期間が終わり、自分で取引先を持つようになってからです。

新入社員の登竜門と社内で言われていた大きい取引先を持ちました。過去同じ取引先を持った先輩も、この取引先にしごかれて、それでも這いつくばって大きくなったんだ、言っていました。

取引先から社用携帯に電話がかかってくる日々が始まりましたが、担当して1ヶ月ほどでクレームが数件入ってきました。

電話に出ない、頼んだものを覚えていない、見積もりが違う、、、などなど。

そんなクレームが続き、できるだけ電話はすぐとろう、頼まれたらメモをとろう、見積書はダブルチェックして作成しよう、と改善しようとしました。

しかし、購入したメモ帳を家に忘れたため会社近くのコンビニで買う、と言うのを繰り返し、大事なことを記入したメモ帳は10冊以上に。(全て最初の数ページしか使用していない)そのため、頼まれたものがなんなのかわかんなくなっていました。

メモ帳を無くさないように、小さいメモ帳を首からぶら下げたこともあります。でも、書きづらくだんだんと使わなくなり、もはやただの首から下げたオブジェのようになっていました。

携帯は充電が少ないことが多く、大事な連絡がかかってくる時はいつも充電切れでした。すぐ充電できるように部屋の入り口に充電器を置いても、帰宅したらそんな行為なんかすっかり忘れて頭は夕飯を食べることでいっぱい。
翌朝充電がないことに気づき、会社の近くのコンビニで充電器を買うという毎日でした。
充電器も家にたくさん溜まっていきました。

仕事のストレスで部屋は散々に散らかり、コンビニ弁当で埋もれたゴミ屋敷。
家に帰ったら疲れていつも爆睡だったので、洗濯が追いつかず同じ下着を裏返して着ていることもしょっちゅうありました。取引先からは「あんたの評判最悪だよ」「怒ってんだよこっちは」「上司を連れてこい」と怒鳴られ、できない自分に涙するそんな毎日でした。

自分の決意「このままじゃだめだ」

社会人1年目:2月

「早く営業を辞めたい」そんなことを思いながら毎日を過ごしていた2月、大学の時に習った「ADHD」という単語が頭をよぎりました。
あの時は無縁って思ってたけど、もしかしたらそうなんじゃないか、と思ったと同時に、もしADHDだったら上司に相談して営業を辞めさせてもらえるかも、とずるい自分もいました。
ネットでADHDの特徴を調べたら、全てが自分のことのようでした。でも内心、これってみんなに言えることでもあるんじゃないか?診断してもADHDじゃなかったら自分はただの出来ないやつなのではないか?と不安にもなりました。
部屋を見渡すとゴミ屋敷、カバンの中はいつ買ったか分からないチョコレートが潰れて張り付いてる、、こんな自分を変えるきっかけになるかも、ずっとこのままじゃだめだ、と思い診断を決意しました。


次回、ADHDと診断されてからを書きたいと思います。

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