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優しい彼女とそうでない私

土曜日の朝、彼女から、1通のLINEが届いた。

彼女は高校1年生の同級生、親友です。

数年前にお父さんが他界、お母さんは生まれ故郷の九州に戻り、一人看護師として奮闘していたという。

最近、お母さんに病気が発見されて、入院が必要となり、関東に住む友達と弟さんで看病などの為に、仕事を休んだりして九州に行き、お母さんをサポートしていたという。

そして、私の近況を聞いてくれて、最後には近々会いたいねと締めくくられていた。

高校生時代の彼女と私は真逆な性格、彼女はおっとりしていて、とても思いやりのある人、私は自分勝手で自分さえよかったらいいという最悪な人でした。

だめな私を隣で、諌めてくれる大切な人なのです。

彼女とのいろいろなエピソードがあります。

高校生の時、音楽の授業を専攻していた私達、自分たちで作詞、作曲をして発表するという課題がありました。

音楽室の楽器を使用するので、予約表に予定を書き込み、短い時間内に練習しなければいけないんです。

最終練習日に音楽室に行くと、他のグループが使用していました。

私達もその時間が最後の調整なので、間違えていることを告げて、変わってもらわなくちゃいけないです。

私が相手のグループに伝えに行くと、
ごめん、間違えちゃった、今日はこのまま使わせてもらうね」でした。

このまま、使わせてもらうね、じゃないんですよ、私達も最後の練習日なんで、絶対にこちらに場所を明け渡してもらわなくちゃ困るんです。

私達の練習日も今日が最後なので、練習できないと困るので、すぐに移動してください

たぶん、とんでもない剣幕で言ってると思います。

相手のグループも素直に「ごめんなさい」と退席してくれました。

音楽室に私達のグループだけになった時に、「メイちゃん、あんな言い方は良くないよ、相手の人たちだって間違って使ってたんだから」って、いつものおっとり口調で言ってきたんです。

この、言葉は何十年の時を経ても忘れられないんです、あんな言い方は本当に良くなかったなと反省するんですが、でも言わなくては譲ってくれなかったとも思うんです。

その数年後、また彼女と一緒のお出かけで事件を起こしてます。

社会人になって、彼女と二人で渋谷の街を歩いていた時でした。

街頭でダイエットのモニターアンケートにお答えくださいと声をかけられました。

そんなの、私一人だったら、絶対にスルーなんですが、彼女が話を聞いてあげようと、渋谷の東横線の線路が見える、見晴らしの良いビルに連れて行かれちゃいました。

連れて行かれてからも、私はそんな話全く興味がないので、東横線の動く様子などをずっと見ていたんです。

私達のように、アンケートに答えている人の声が聞こえてきて、「この商品は30万円で購入できます」的なことが耳に入り混んできたんです。

私、すぐに、この場を立ち去らなくちゃって思いました。

そして、応対してくれていた女性に

興味がないので、帰らせてもらってもいいですか?」って言っちゃいました。

そしたら、相手の人が強い口調で

興味がないって、さっきから、あなたは人の話を聞いてないわよね、お友達はちゃんと聞いてくれている、ダイエットが必要なのはあなたのほうなのよ」と言ってきました。

そうなんです、私、太っているんですが、友達はガリガリで、ダイエットなんて全然無関係なんです、なんなら、私の脂肪を分けてあげたいくらいなんです。

でも、全く興味がないんで。。。」、こういう時は、つべこべいわずに、端的に伝えるのが良いと思っているんです。

相手の人もそうやすやすとは開放してくれません
私があなたたちみたいな、若い子を騙すとでもおもっているの?

なんて聞いてきちゃうので、

はい、思っていますよ、もういいですか?」って私、席を立ち、エレベータの方へ、友達を席に残したまま、一人向かって行っちゃってました。

多分、友達が相手の人に何か言って、慌てて私の後をついて来たと思います。

そして、地上につき、開放された瞬間、友達が
なんであんな態度とっちゃうの、向こうの人も仕事なの、話は最後まで聞いてあげたほうが良いよ」なんて、彼女としては珍しく強い口調で言ってきました。

この件についても、今も考えちゃうんです。相手の人も仕事なのは、わかるんですが、30万円ものお金なんて払えないし、払う気も全くないんです。
そんな話しを聞く必要ってあるのかな?今でもないと考えてます。

彼女、個人的にもいろいろと断れなくて、1回私に電話で「クーリング・オフしたいのだけれど、方法わかる?」って聞いてきたことがあるんですが、そんな経験全く無いのでアドバイスできなかったです。

こんな、私なのに、彼女はいろんなイベントに誘ってくれて一緒に行きました。

いろいろな人のコンサートに行けたのも彼女のおかげです、いつも彼女がチケットをとってくれました。

ミスチル、ドリカム、そしてTUBEのコンサートにはなんと20歳〜33歳まで、夏の横浜スタジアムのコンサートに毎年一緒に通っていました。

私、人を誘ったりすのが苦手、連絡なんかもよほど自分が聞きたいことがない限りは連絡しないんです。

なのに、彼女は、時々、連絡をくれるんです。

多分、連絡をくれる時は、彼女がなにか問題ごとを抱えている時なんです。

仕事の悩みだったり、家族のこと、そして時には彼氏のことだったりを話してくるんです。

私を頼りに思ってくれてるのかなと嬉しく思っています。

彼女と最後に直接会ったのは、いつだったのだろうかと思い返してみたら、もう、10年近く会っていないかもしれません。

会っていないんですが、文面から思い出される彼女は、優しく微笑む、物腰の優しい彼女のままなんです。

10年の歳月って、お互いどんな変化をしちゃっているか、ドキドキしちゃうんですが、近々会って確認してみたいと思います。

私の友達の中でも、性格的には一番かけ離れている彼女、でも会うと一番距離が縮まり温かい気持ちがもらえるのも彼女です。

私、noteでメイさんは優しい人ですね、なんて声をかけてもらえているけれど、そんなことないんです。

自分の気持ち、思っていることは、ストレートに直接言っちゃう、書いちゃう、我慢できないんです。

オブラートに包んだような、人を不快にさせない言葉選び、優しさを身につけて行くのは、私の永遠な課題かもしれません。

いろいろなことに思いを馳せる、月曜日の朝、週の始まりの日、気持ちも新たに行ってきます。

皆さんも、始まりの日が良い日になりますように😊










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