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子供の泣き声で母乳が出る!?

こんにちは!

育休も終盤!そろそろ仕事モードに切り替え中のパパセラです!

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さて、今日は『授乳』関連のお話。

先日、ママからの一言で疑問に思った事。その一言とは、

次男🌙の泣き声が聞こえてきたら胸が張ってくるわー

何?泣き声だけで母乳が出るのか?

私が勉強してきたのはシンプルに乳頭への刺激で出る、はずだった様な…

と疑問に思ったので、いつものごとく調べてみたので、今回もこのnoteにまとめていく。

〈母乳分泌のメカニズム〉

出産後、ママ達の仕事ですぐに始まる事。それがママ達による『授乳』である。スムーズに母乳が出る方もいれば、出過ぎる方、中々出ない方といろいろいる。基本的に、産後にプロラクチンというホルモンが分泌量が増加し、乳汁が生成される。そして、新生児が乳頭を吸引する刺激がkeyとなって、オキシトシンというホルモンが分泌される事で母乳が出てくるといったメカニズムだ。「乳頭への刺激」は「体性感覚刺激」と呼ばれ、皮膚からの感覚になる。すなわち、

母乳は乳頭への皮膚刺激によって出てくる

と言える。

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このメカニズムの経路の中で、脳の視床下部、下垂体後葉という部分を経由しており、この流れで授乳が行われている。

〈視床下部は大脳皮質からの影響を受ける〉

基本的なメカニズムだけであったら「乳頭への皮膚刺激」だけが母乳が出るkeyになるのだが、人間にはもっと高次な領域がある。皆さんご存知の「大脳皮質」だ。大脳皮質は人間らしさの根源でもあるだろう。何かを行う際に考えたり、記憶したり、計画したり、様々な能力がある。目で見た物を理解したり、聞いた音の質を感じたりするのも、この大脳皮質だ。

上の図で、皮膚刺激が視床下部に入力されている事がわかるが、実は視床下部への入力は単純な皮膚感覚だけではない。この「大脳皮質」からの入力もあるのだ。

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先に書いた様に、大脳皮質は聞こえた音の判別や記憶を形成したりする部分でもある。なので、

泣き声が聞こえた(聴覚刺激) ⇨ 授乳しないと(記憶) ⇨ 母乳分泌

といった流れが出てきてもおかしくないのであろう。

また、逆に考えるとよくない刺激や記憶(ストレス)などが先行すると、かえって視床下部の働きを抑制し、母乳分泌をも抑制してしまうこともある。視床下部は自律神経の働きにも関与する部分なので、ストレスによる影響が出てくるというのは間違いない。だから、大脳皮質が関与する事は必ずしも良いことばかりではない、ということだ。

〈オキシトシン=皮膚接触だけではない〉

オキシトシンは皮膚接触で分泌されるとされている。これは授乳に限ったことではなく、動物同士のコミュニケーションの場でも必要になる機能だ。以前の記事でスキンシップの重要性をオキシトシンというホルモンを通じた内容で書いた。参考に見てみて欲しい。


オキシトシンと皮膚刺激の関係は触れていたのだが、オキシトシンは皮膚接触のみで分泌されるわけではない。オキシトシンは「絆ホルモン」とも呼ばれる。すなわち、親しい者との関わりの中でも分泌されるということだ。これが我が子になると『母性』というものに変わるのだろう。母性に基づく行動を『母性行動』と呼び、自分の身を削ってでも愛情を注ぎ、我が子を養う、といった行動だ。すなわち、子供の泣き声で『母性行動』が促され、結果的に乳頭への皮膚刺激に先行して母乳分泌が行われるのかもしれない。

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今回は、ママの一言から気になった『授乳』についての考えをシェアしてみた。改めて思うと、

やっぱりママはすごい

ということだ。泣き声だけで子供を養う、守るといった準備ができるのだから。パパが子供の夜泣きに気づかず爆睡している、という話をよく聞くが生理学的に見るとある程度仕方がないのではないだろうか。ただ、パパには母性がないのではなく、男性でも子供とのやり取りの中でしっかりオキシトシンは分泌される事はわかっている。なので、パパも負けずに育児に専念していければと思う。また、ストレスと授乳の関係も見過ごせない事項なので、引き続きママのケアをできればと思う。

ではまた!!


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