本当のわたしなんて
誰からも愛されなかったから

本当のわたしなんて
消してしまった

わたしの本当の気持ちなんて
誰も聞いてくれなかったから

わたしの本当の気持ちなんて
なかったことにしてしまった

いつからなのかは
わからない

いつからかわたしの中に
わたしは存在しなかった

「いまどんな気持ち？」と
生まれて初めて聞かれたとき

わたしの頭の中には
空白しかなかった

気持ちってなあに？

不思議な質問だと思っていた

みんなの中には
いつも気持ちがあって
生きてたのかと
驚きしなかった

わたしはいまも自分に
「いまどんな気持ち？」と
問いかける

いつも最初は空白しかなくて
わたしは必死に気持ちを探す

探しても見つからないとき
つらかった歳月が
走馬灯のように
グルグルグルグル
わたしの中で駆けめぐる

こんなに遠くまで来ても
わたしはわたしの気持ちを
わかってあげられない

長い長い間
ないがしろにしてきた
わたし自身を

取り戻せる日がきたら

わたしの気持ちを
取り戻せる日がきたら

頭の中の空白に
虹色の空と
咲いたばかりのお花を
描いてみたい