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【詩】マーブル模様

それは一本の線では
区切ることのできない
あいまいな境界線





















こちらの世界にいるわたしも
もしかしたら
別の世界にいたかもしれない






















別の世界で
別の生活をしていたかもしれない

























憎しみや苦しみの中にいた頃
誰にも救えない痛みを抱えて
わたしはまっすぐ
別の世界に進んでいた





















いま思い出しても涙が流れる
哀しいお話






















何故わたしが
いまここにいるのかさえ
不思議な気がするほど

























わたしは怒りで壊れてた

























わたしはどうなってもよかった
ただただこの人生が悔しかった























怒りを通り越したとき
ひとはどこか別の場所に
行くのだと思う




























それはまだ言葉にはないどこか




















だからその境界線は
マーブル模様みたいな
あいまいな線























わたしもマーブル模様の中にいて
こちらかあちらか
微妙な揺れ具合で
たまたまこちらの世界に
残っただけ















 





振り子のように
あっちへ行ったり
こっちへ行ったり





















今日どうなるのか
今夜どうなるのか




























自分でもわからない
こころの動きに
追い詰められていた






















見えないなにかがあるとするなら


























わたしはまさに見えないなにかに
守られているとしか
言いようがない





























見えないなにかに守られているから
いまのわたしが存在している


























そうとしか言いようがないほど
わたしの人生は
多くの困難や災難があった


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