誰にも言えない哀しみ

腰まである長い髪を
肩の上で片手で掴んで
自分の右手に持ったハサミで
切り落とした
私は私だと
気づかれないぐらい変わった
誰にも言えない事を抱えて
生きていくには
私にはそうするしかなかった
私の髪が短くなって
まわりの景色も変わった
本当は失いたくなかったものを
失いながら生きていくには
私は弱すぎた
誰にも言えない事を抱えて
いきることにも
耐えられなくなってきた
いつも心に重い鉛が
置いてあるみたいに
それが私を生きることを
塞いでいる
誰にも言えない哀しみ
その哀しみが
消える日はこないけど
私が生きてるかぎり
誰にも言えない哀しみも
此処にある

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